15日午前の日経平均株価は続落した。午前の終値は前日比102円81銭安の2万1674円48銭だった。
前日の米国市場で主要株価指数が下落した上、為替が円高・ドル安方向に振れたため、幅広い業種利益確定の売りがでた。トランプ米政権が通商政策で保護主義に傾斜しているとの見方も買いを手控える要因となった。
前日に米国で発表された2月の小売売上高が予想に反して前月比マイナスとなった上、トランプ政権が中国からの輸入に年間最大600億ドルの関税適用を検討しているとの報道が「米中貿易戦争への警戒感を一段と高めた」といい、投資家の不安心理を高める材料が途切れない。
日経平均株価の下げ幅が一時200円を超える中でも、東証1部では40銘柄以上が昨年来高値を更新するなど、細かく見れば「何か物色しようという動きはある」とされ、今のところ、悲観一色というわけではない。
ただ、前場の日経平均は前日まで下値の支持ラインとなっていた25日移動平均線(14日時点で2万1672円)を一時大きく割り込んだ。25日移動平均を下回る場面では、個人投資家の押し目買いがみられた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は下落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆679億円と前日同時点を上回った。売買高は5億8301万株だった。
東証1部の値下がり銘柄数は1489、値上がりは506、変わらずは75銘柄だった。
個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが軟調、野村と第一生命HDも下げた。ファナック、JFEとコマツが下落した。アイロムグループ<が急落、東京個別指導学院、EIZOも安い。NTNも値を下げた。
一方、任天堂が堅調、大ガスと関西電は上げた。ダイキンとキーエンスは高い。
TDKも買い優勢。ヤーマンが大幅高に買われた。enish、クスリのアオキホールディングスが値を飛ばし、丸井グループも物色人気に。神戸物産<も高い。
東証2部株価指数は前日比19.71ポイント安の7368.36ポイントと6日ぶり反落した。値上がり銘柄数は153、値下がり銘柄数は265となった。
個別では、ジオスターが昨年来安値を更新。Casa、フマキラー、アゼアス、大和自動車交通、ジェイ・エス・ビーが売られた。
一方、ファステップス、ベネフィット・ワン、プロパティエージェント、キーウェアソリューションズ、リテールパートナーズなど6銘柄が昨年来高値を更新。オプティマスグループ、インタートレード、ファーマフーズ、サイバーステップが買われた。
