24日の日経平均株価は買い先行後も堅調な展開か。
日経平均株価の予想レンジは、2万2500円-2万2800円。
米中貿易摩擦が和らぐなか、日米の企業で過度な業績懸念が後退している。前日の米株式市場でも業績底入れへの期待を支えに主要3指数がそろって上昇し、投資家心理は強気に傾きやすい。引き続き買いが優勢となり、年初来高値を更新しそうだ。
ただ、足元で日経平均は騰勢を強めるなか、買い一巡後は利益確定売りも出やすい。ペンス米副大統領が24日、対中政策について演説すると伝わっており、内容を見極めたいとのムードもある。市場では2万2800円が上値メドになるとの声があった。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、23日の大阪取引所終値比145円高の2万2795円だった。外国為替市場で円相場が1ドル=108円台後半と円安・ドル高方向に振れている。輸出採算の悪化懸念が和らぐとの見方から外需株に買いが入りやすいことも日本株相場の支えとなるだろう。
個別では日電産(6594)に注目だ。23日の取引終了後、2020年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比10%減の1000億円になりそうだと発表した。きょう開催予定の決算説明会で永守重信会長がトラクションモーターをはじめとする受注動向についてどのような認識を示すかに注目が集まりそうだ。
日程面では、国内は東京モーターショーが11月4日までの日程で開幕する。中外薬(4519)が1~9月期決算を発表する。インティメート・マージャー(7072)が東証マザーズ市場に新規上場する。
海外では、欧州では欧州中央銀行(ECB)理事会の結果発表とドラギECB総裁の定例記者会見が予定されるほか、10月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値などが発表になる。米国では10月の製造業PMI速報値(IHSマークイット調べ)など重要指標の公表が相次ぐ。アマゾン・ドット・コムやツイッターなどが7~9月期決算を発表する。
【好材料銘柄】
■フーバーブレイン<3927>
IoT向けセキュリティ機器を開発し、業務提携先のビズライト・テクノロジーに供給する。20年2月以降の販売開始を予定。
■CEホールディングス<4320>
前期経常を28%上方修正・最高益予想を上乗せ。
■栄研化学<4549>
上期経常を一転19%増益に上方修正・最高益更新へ。
■アイモバイル<6535>
発行済み株式数(自社株を除く)の12.6%にあたる300万株(金額で15億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は11月1日から20年4月30日まで。また、現在保有する30万0054株と今回取得する全株を20年5月15日付で消却する。
■スリー・ディー・マトリックス<7777>
吸収性局所止血材「TDM-621」の製造販売承認を厚生労働省に申請した。
■小松ウオール工業<7949>
今期経常を17%上方修正、配当も5円増額。
■松風 <7979>
20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益を従来予想の8.5億円→12.4億円(前年同期は7.8億円)に45.4%上方修正し、増益率が9.2%増→58.8%増に拡大する見通しとなった。なお、通期の経常利益は従来予想の19.4億円(前期は17億円)を据え置いた。
■シュッピン<3179>
上期経常を52%上方修正・最高益予想を上乗せ。
■ハウスコム<3275>
上期経常を2.5倍上方修正。
■理想科学工業<6413>
上期経常を一転21%増益に上方修正。
■メイコー<6787>
上海の龍旗科技と電子機器組立事業で業務提携するとともに合弁会社を設立する。
■イントラスト <7191>
上期経常を22%上方修正・最高益予想を上乗せ、通期も増額。
■近鉄エクスプレス <9375>
上期経常を38%上方修正。
■KNT-CTホールディングス <9726>
上期経常を38%上方修正・2期ぶり最高益、通期も増額。
■松屋フーズホールディングス <9887>
上期経常を一転2倍増益に上方修正・16期ぶり最高益更新へ。
【主な経済指標・スケジュール】
【国内】
24(木)
20年国債入札
東京モーターショー2019(東京ビックサイト、~11/4)
《決算発表》
中外薬、ディスコ、MonotaRO、ネットワン、キムラユニティー、石塚硝、大丸エナ、エイトレッド、東製鉄、鉱研工業、太洋工業、A&T、信越ポリ、菱鉛筆、両毛シス、愛光電、システナ、DNAチップ、レッグス、トランコム、総メディHD
【海外】
ECB定例理事会(ドラギ総裁記者会見)
米9月耐久財受注(21:30)
米9月新築住宅販売(23:00)
《米決算発表》
ツイッター、3M、コムキャスト、ギリアド・サイエンシズ、イルミナ、インテル、ビザ、アマゾン・ドット・コム、ジュニパーネットワークス
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
