買い先行、参院選の与党大勝を好感

【寄り付き概況】

 
 
11日前場寄り付きの日経平均株価は続伸し、前週末に比べ400円ほど高い2万6900円台前半で推移している。東証株価指数(TOPIX)は、25.39ポイント高の1912.82で始まった。
 
前日投開票された参院選は自民党が大勝を収めたことで、足もと政局安定化に向けた思惑が買いを後押しし、幅広く投資資金を呼び込んでいる。前週末の米国株市場は高安まちまちだったものの、ナスダック総合株価指数が小幅ながら5日続伸したことで、東京市場でもハイテク系グロース(成長)株に追い風が意識される。注目された6月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが事前コンセンサスを上回ったことで、米景気後退に対する警戒感もやや和らいでいる。外国為替市場で円安基調が維持されていることもポジティブ材料となりやすいだろう。
 
参院選は自民党が改選124に欠員補充1を加えた125議席の過半数の63を単独で確保し大勝した。自民、公明をあわせた与党の獲得議席は70台に乗せ、改選69議席を上回り、岸田首相の政権運営がより円滑になるとの観測が強まった。
 
米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比37万2000人増と市場予想(25万人増)を上回った。堅調な米景気が続いているとの見方から自動車、機械などの輸出株が買われている。
 
「8日に自民の安倍晋三元首相が銃撃を受けて死去したことが選挙にどの程度影響したかは分からないが、外国人投資家は不安定な政治情勢を嫌う。岸田首相が長期安定政権への道を開いたことで安堵感が強まった」とみていた。
 
個別では、ファナック、ダイキン、リクルート、トヨタが高い。ファストリ、ソフトバンクグループ(SBG)も買われている。半面、東エレクや安川電、東レは安い。

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次