【寄り付き概況】
9日の日経平均株価は続伸して始まった。始値は前週末比243円61銭高の2万4568円84銭。
前週末のNYダウなど主要株指数が高安まちまちの展開だったが、米大統領選は民主党のバイデン候補が勝利を確実にしたことで、目先の不透明要因が払拭されたことはプラス材料で上値を追いやすい環境にある。
ただ。週末に日経平均は29年ぶりの高値圏に浮上したこともあり、目先利益確定売り圧力も意識される場面にあるほか、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感も根強い。
東京外国為替市場は午前9時4分時点で、1ドル=103円台の前半(前週末6日終値は1ドル=103円42-43銭)、1ユーロ=122円台の後半(同122円45-49銭)で取引されている。ドル安・円高が進行していることは輸出セクター中心に向かい風となっている。
市場からは「米大統領選の勝敗がほぼ付いたことで、懸案の追加経済対策が決まり、米経済の回復が進むとの期待が広がっている」(国内証券ストラテジスト)との声が出ている。
個別では、日本郵政、KDDIは堅調。ソニー、東エレク、ホンダ、トヨタ、NTT、ソフトバンクグループ(SBG)、エムスリー、HOYAが買われている。
一方、花王、キヤノンが軟調。エーザイは売り気配。アルツハイマー型認知症治療薬について米食品医薬品局(FDA)が有効性に対して否定的な見解を公表し、売りがかさんでいる。参天薬、JAL、ミネベアミツミが安い。
