14日の日経平均が大幅に3日続落。終値は前日比352円安の1万9914円で、今月7日以来、1週間ぶりに2万円の大台を割り込んだ。
米FRB議長の景気懸念発言を受けて前日の米国株が大幅に下げたことを嫌気した。時間外取引の米株先物の下げもあって後場から一段と下げ幅を拡大。抵抗なく2万円を割り込んだことで目先の買い一巡感が広がっている。
東証1部の売買代金は概算で2兆1500億円と低水準で、買い手不在の中で売りだけが急がれた感も強い。
明日15日の日経平均株価は、調整含みの展開か。
米国株もこのところ調整色を強めているため、週末の明日はリスク回避の売りが出やすくなると思われる。きょうの下げで5日線(2万223円、14日時点、以下同じ)を割り込んだが、25日線と13週線がともに1万9603円に位置しており、この辺りが下値のメドとなる。13週線の傾きはまだ下のため、今週から来週にかけて13週線まで割り込んでしまうと、押しが深くなる可能性はあり注意したい。
政府は14日、新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言について、東京や大阪などを除く39県で解除することを正式決定する。
経済活動再開への動きから、株価の下支え要因として意識されるものの、織り込み済みとの見方は少なくない。むしろ、制限緩和による感染再拡大への不安も残る。
企業の決算発表はきょうとあすに集中しており、この2日間で1000社あまりが予定されている。今期業績予想を非開示とする企業が過半を占めるなかで、「こういう環境だから仕方がない」という暗黙のコンセンサスがマーケットには漂っていたが、足もとは現実に引き戻されたような雰囲気も出てきた。日経平均ベースのPERは前日時点で23.7倍まで上昇、しかも今期予想未定の企業の分も含めれば、更に跳ね上がる。
■上値・下値テクニカル・ポイント(14日現在)
21629.96 26週移動平均線
21269.84 均衡表雲下限(週足)
21264.96 ボリンジャー:+1σ(13週)
20955.76 ボリンジャー:+3σ(25日)
20630.18 75日移動平均線
20504.95 ボリンジャー:+2σ(25日)
20237.07 均衡表基準線(週足)
20233.15 均衡表雲上限(日足)
20132.14 6日移動平均線
20054.14 ボリンジャー:+1σ(25日)
19991.91 均衡表転換線(日足)
19914.78 ★日経平均株価14日終値
19638.81 新値三本足陰転値
19603.38 13週移動平均線
19603.33 25日移動平均線
19277.92 ボリンジャー:-1σ(26週)
19152.52 ボリンジャー:-1σ(25日)
19090.69 均衡表基準線(日足)
18847.99 均衡表雲下限(日足)
18701.71 ボリンジャー:-2σ(25日)
18446.54 均衡表転換線(週足)
ローソク足は陰線を引いて終値は2万円を割り、5日線も下回った。一目均衡表では、株価が雲上限を下回ったため3役好転が崩れ、短期的なもみ合い局面入りを示唆した。転換線に加え、5日線や25日線が上向きをキープしたため、大勢では依然として上昇トレンドが継続中とみられる。
ただ、日足パラボリックの陰転値が19803.40円と本日ザラ場安値の99.53円下まで迫っており、明日以降も株価下落が続けば地合いが急速に悪化するリスクがある点に留意したい。
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