23日の日経平均株価は3日続伸。236円16銭高の2万8798円37銭(出来高概算8億1000万株)で取引を終えた。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン株」への懸念後退を背景に上昇した前日の米国市場の流れを引き継いで、半導体や電子部品などハイテク株を中心に買いが先行して始まった。ただ、午後に入ると、クリスマスや年末休暇入りを目前に様子見気分が広がる場面もあったが、掉尾の一振に対する期待感などから大引けにかけて、ヘッジファンドなどの買い戻しの動きが強まり、高値引けとなった。
日経平均株価の抵抗ラインとして意識された25日線を上抜けたことから、前回の戻り局面では未達となった75日線水準(2万9100円程度)をクリアしてくるかが今後のポイントとなりそうだ。また、200日線水準(2万8830円程度)の存在もあるだけに、この水準を早期に突破できれば、年末ラリーへの期待も高まろう。海外勢のフローが限られるなかで売り圧力が低下しており、個人主体での中小型株物色なども活発化してきそうだ。
24日の日経平均株価、見送りムードが強まり、動意に乏しい展開か。
23日と同じように、朝方は、現地23日の欧米株式市場の動向に影響を受けてスタートした後は、手がかり材料に欠けることや、週末要因、米国株式市場が24-26日と3連休になることから、見送りムードが強まりそう。
市場では「主要指数が大きく動かないなか、足元で値動きを示している銘柄や中小型株などへの個別株物色が中心になりそう」との見方があった。
週足では13週線(2万8855円)がすぐ上に控えているが、先週はこれを上回ったところで戻り売りに押された。25日線突破の余勢を駆って一気に13週線も突破する展開に期待したい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(23日現在)
29381.90 ボリンジャー:+1σ(13週)
29238.85 均衡表雲上限(日足)
29218.09 ボリンジャー:+1σ(25日)
29100.76 75日移動平均線
29044.70 均衡表雲下限(日足)
28875.30 均衡表基準線(週足)
28855.12 13週移動平均線
28831.22 200日移動平均線
28798.37 ★日経平均株価23日終値
28774.77 均衡表転換線(週足)
28749.29 均衡表基準線(日足)
28696.79 均衡表雲上限(週足)
28668.67 26週移動平均線
28634.56 25日移動平均線
28571.33 6日移動平均線
28481.63 均衡表転換線(日足)
28328.35 ボリンジャー:-1σ(13週)
28051.04 ボリンジャー:-1σ(25日)
27801.58 ボリンジャー:-2σ(13週)
ローソク足は陽線を引き、上ヒゲのない「陽の大引け坊主」を示現。終値は25日移動平均線を上回って200日線まで32.85円の水準に接近し、地合いの改善を印象付けた。ただ、25日線や200日線が下降を続けているほか、一目均衡表では三役逆転による売り手優位の形状が続いており、上値では強い売り圧力が残ろう。
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