8日の日経平均株価は続落。終値は前日比248円安の2万8118円だった。
東京都に4度目となる緊急事態宣言が発出される見通しとなったことから、国内経済の正常化期待が後退し、景気敏感株中心に幅広く売られた。
また、日経平均型の上場投資信託(ETF)の分配金の基準日にあたり、指数構成銘柄に資金捻出のための売り需要が重荷となり、日経平均は本日の安値で取引を終えた。
9日の日経平均株価は、手がかり材料に乏しいなか、見送りムードが強まりそうだ。
政府は、新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、東京都に7月12日から8月22日まで緊急事態宣言を発出する方針を固めた。
東京オリンピック開催期間中の人流抑制による感染者数の縮小が期待される一方、夏休み期間中の旅行需要の減退が懸念される。「どの程度人流を抑制できるか不透明で、先行き経済への影響を判断しづらい」ことも手控えにつながりそうだ。
今週はETFの決算に伴う分配金を捻出するための売り需要があることが警戒されているため、明日はもう一段の下振れが警戒される。引き続き6月安値の2万7795円より上を維持できるかが焦点となるが、5月安値の2万7385円を試しに行くような場面もあるかもしれない。
■上値・下値テクニカル・ポイント(8日現在)
28865.23 13週移動平均線
28845.97 25日移動平均線
28638.36 均衡表基準線(日足)
28619.66 均衡表転換線(日足)
28619.22 均衡表雲下限(日足)
28536.12 6日移動平均線
28535.22 均衡表転換線(週足)
28532.84 ボリンジャー:-1σ(25日)
28438.01 ボリンジャー:-1σ(26週)
28421.74 ボリンジャー:-1σ(13週)
28219.71 ボリンジャー:-2σ(25日)
28118.03 ★日経平均株価8日終値
27978.25 ボリンジャー:-2σ(13週)
27906.58 ボリンジャー:-3σ(25日)
27856.10 ボリンジャー:-2σ(26週)
27534.76 ボリンジャー:-3σ(13週)
27500.37 200日移動平均線
27274.18 ボリンジャー:-3σ(26週)
26273.66 均衡表雲上限(週足)
ローソク足は下ヒゲのない陰の大引け坊主を示現して強い売り圧力を窺わせた。
一目均衡表では、転換線が基準線を下回って三役逆転を形成。終値が雲下限との乖離幅を広げたほか、遅行線は弱気シグナルを増大し、売り手優勢が一段と鮮明。
25日線との下方乖離率は2.52%、RSI(14日ベース)は36.85%、東証1部の騰落レシオ(25日ベース)は86.42%といずれも「売られ過ぎ」ゾーンには到達していないため、引き続き下振れリスクへの警戒が必要だろう。
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