[概況]
欧州市場中盤に行われたECB理事会後の会見でドラギECB総裁は「最近入って来る情報は予想よりも弱い」とし、「経済見通しに対するリスクは下方向に移行」とユーロ圏景気に対して弱気の見方を示した為にユーロは124円割れまで急落した。
同じ頃にロス米商務長官は「米中は貿易問題の解決から何マイルも離れている」と発言した為にドルも売られてNY市場序盤に当日安値109.410円まで下落した。
其の後ドルは下げ止まり、中盤に今度はクドロー国家経済会議委員長が「1月の雇用統計は上昇する可能性がある。相当上昇する可能性も」と発言した事が伝わってドルは109.730円まで反発した。
一方独紙が独政府は今年の成長見通しを1%に下方修正すると伝えた事を受けてユーロは売られ、終盤に当日安値123.800円まで下落した。
最後ドルは前日比-2銭とほぼ変わらずで引ける一方、ユーロはドラギ発言や独経済の不調に-84.5銭の大幅安となった。
ドルは米中貿易摩擦と好調な米経済との綱引きによる揉み合いが続いているが、ドルが売られてもユーロが買えない状況ではドルの下値は限られるのではないか。
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