西向く

NY株式市場はマチマチの動き。
NYダウは続落、S&P500は3月以来の4日続落。
NASDAQは4日ぶりの反発。
混迷の背景は税制改革法案の行方。
精製燃料在庫が予想外に急増していた原油価格の2%超の下落も悪材料視された。
一方でこのところ売られていたハイテクセクターは買い戻しの動き。
マイクロソフト、フェイスブック、アルファベット(グーグル)は1%超の上昇となった。
ADP全米米雇用レポートで民間部門雇用者数は19万人増。
市場予想は18.5万人増だった。
「製造業部門が統計開始以来少なくとも15年ぶりの大幅な増加。
しかし全体の伸びは10月から鈍化した」との見方。
「雇用は業種、企業の規模を問わず幅広く増加しており、労働市場は活況を呈している」という声が聞こえる。
日本時間金曜夜発表予定の雇用統計は民間部門雇用者数が19万人増と、10月の25.5万人増から鈍化。
失業率は横ばいで4.1%の見通し。
トランプ米大統領はエルサレムをイスラエルの首都と認めると正式に発表。
世界各国から批判の声が高まっておりは米国債に買いが入る要因となった。
「米政府機関閉鎖の可能性。
加えてトランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定。
長期の地政学リスクへの懸念を背景に、投資資金が円に流れた」という見方もある。
 
 
水曜の日経平均は今年最大の下落幅。
前引けが▲202円、大引けが▲445円。
年初来最大の下落幅を伴って下放れとなった。
3月22日が414円安、昨年11月9日が919円安。
いずれも水曜だったことは記憶にとどめておきたい。
市場関係者の分析。
(1)トランプ大統領がエルサレムをイスラエル首都として認定する方針を表明。
(2)日銀・政井審議委員が「現在の金融緩和政策の効果と副作用をきめ細かく見ていくことが必要」と発言。
(3)LME銅市況が中国需要の減退懸念で急落。
しかし実態はメジャーSQ前の荒れる水曜日特有の動きだったのだろう。
日経平均は25日線(22513円)を明確に割り込んだ。
乖離はマイナス1.5%。
5日線(22610円)はその100円上を下降中。
避けたいのは短期のミニデッドクロス。
そして11月16日の安値21972円を割れ込んでダブルトップ形成となることだ。騰
落レシオは95.22%。
空売り比率は42.7%と増加。
気になるのは225採用銘柄のEPSが1509円まで低下したこと。
裁定買い残は1612億円増加し3兆387億円と3兆円台乗せ。
裁定売り残は585億円増加の4202億円。
3兆円に積み上がった買い残のメジャーSQ前の解消売りというのが一番シックリする。
シカゴ225先物終値は日中比40円高の22240円。
ボリンジャーのマイナス1σ22272円を下回ったまま。
マイナス2σ22031円が25日線を突破された後の少なくとも支えだろう。
「荒れる水曜通過」で落ち着いて欲しい木曜日。
後場は福岡遠征。
西向く櫻井株高アノマリーが効いて欲しい日。
 
個人的に一番イヤな材料は一般週刊誌の株特集。
「初心者でも火傷しない、暴落に負けない。
『最強株』60銘柄リスト」。
安易な見出しだが、週刊誌の株特集は株安サイン。
今回は違って欲しいところ。
むしろ月曜には「株暴落」の広告でもでないものだろうか。
エルサレムなんて行ったことも見たこともない人がエルサレムを語る滑稽さに似ている。
世界の株価が動く大きな理由は金利の動向。
そして金融機関と金融規制当局のバトルの方向。
ココを忘れて、北朝鮮だ、ベネズエラだなんて見えないことを憶測すると見間違える。
 
NYダウは39ドル安の24140ドルと続落。
NASDAQは14ポイント高の6776ポイントと4日ぶりに反発。
S&P500は0.30ポイント安の2629ポイントと4日続落。
ダウ輸送株指数は139ポイント安の10229ポイント。
3市場の売買高は63億株。
CME円建ては大証比40円高の22240円。
ドル建ては大証比40ポイント高の22240ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比80円高の22280円。
ドル円は112.29円。
10年国債利回りは2.330%。
非公式外資系5社動向は売り2370万株、買い3130万株。
金額ベースは13億円の買い越し(3日ぶり)。
売りセクターは薬品・機械・情報通信・その他製品セクターなど。
買いセクターは建設・自動車・REIT・銀行・陸運セクターなど。
売買交錯は小売・化学・電機セクターなど。
 
◇ ━━━ カタリスト ━━━◇
 
ピーパンドットコム(3559)・・・動兆。
 
ピーパンドットコムに注目する。
同社はサイト「P板.com」を運営。
試作用プリント基板製造受託が中核。
プリント基板設計や部品実装サービスが好調。
取引実績19910社、納期遵守率100%。
ハード開発の希望者と技術者をマッチングさせるクラウドソーシング事業を開始予定。
今後のIoT・ウェアラブル機器に求められるのは「プリント基板の小型化・薄型化・軽量化」。
フレキシブル基板や新技術基板への受付仕様を改善・拡大している。

(兜町カタリスト櫻井)

株ちゃんofficial xはこちら!
目次