落ち着きどころを探る展開か

7日の日経平均株価は、前日比436円66銭安の3万2271円82銭と5日ぶりに大幅反落し、ほぼ安値圏で取引を終了した。きのうまで直近4営業日で2000円超の上昇となっていた反動や、時間外取引で米株価指数先物が下落し、アジア市場の株価が軟調に推移したことも意識された。
決算が失望を誘った味の素が10.2%安。エーザイは通期見通しの引き上げが好感されず5%を超える下落となった。NTTデータ、セントラル硝子、大林組などが決算を受けて大幅安。米金利上昇を受けても、T&Dや東京海上など保険株が弱かった。電力株の下げが目立っており、関西電、中部電、中国電、北海電が5%を超える下落。北陸電と東北電が6%を超える下落となった。
 
 
8日の日経平均株価は、落ち着きどころを探る展開か。
本日、FRB高官の発言機会が多く、木曜9日にはパウエル議長がIMF主催の討論会に参加予定。日経平均はきょう米国株高に連動できずに下に値幅が出たことから、目先は米債券市場の動向に振り回されることになりそうだ。
 
日経平均株価は、心理的なフシ目の3万2000円や、13週移動平均線(3万1997円)などが意識されそう。足元で値動きの荒い展開となっているが、市場では「きのう6日ときょう7日に大きく値幅が出たことで、先物絡みの売買はある程度解消されたのではないか」との見方があった。
一方で、「不安定な値動きは続くとみられ、週末のSQ(特別清算指数)値の算出を前に、株価指数への思惑的な売買には注意したい」との声も聞かれた。引き続き米国株頼みの展開だが、決算発表がピークに近づくなか好業績銘柄への選別物色が続くとみられる。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(7日現在)
 
33422.75  ボリンジャー:+2σ(13週)
33299.73  ボリンジャー:+3σ(25日)
32904.32  ボリンジャー:+1σ(26週)
32710.18  ボリンジャー:+1σ(13週)
32700.26  ボリンジャー:+2σ(25日)
32554.51  均衡表雲上限(日足)
32454.78  均衡表雲下限(日足)
 
32271.82  ★日経平均株価7日終値
 
32151.96  75日移動平均線
32141.13  26週移動平均線
32100.79  ボリンジャー:+1σ(25日)
32060.99  均衡表転換線(週足)
31997.62  13週移動平均線
31681.28  6日移動平均線
31652.42  均衡表転換線(日足)
31627.11  均衡表基準線(日足)
31624.43  均衡表基準線(週足)
31501.32  25日移動平均線
31377.94  ボリンジャー:-1σ(26週)
 
 
ローソク足は陰線を引いたが、75日移動平均線(32125.96円)を下回る場面はなく、25日線下方では、昨日ゴールデンクロスを形成した場合の5日線と25日線がともに上向きをキープしており、短期的な上昇圧力は温存されている模様。一目均衡表では終値の雲下限割れで昨日完成したばかりの三役好転が1日で崩れた。しかし、遅行線は強気シグナル発生を続けたほか、明日8日は雲上限が32536.98円(本日終値比264.94円高)に下りてくるため、再度の三役好転による強気形状示現が期待できよう。
 
 
 

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