「翻弄」
NY株式市場は反落。
「メキシコ国境沿いに壁を建設するための予算を確保できなければ政府機関閉鎖も辞さない」。
このトランプ大統領のコメントを嫌気したとの解釈。
ライアン下院議長は「閉鎖は必要ない」とコメントし下落幅は縮小した。
10月半ばまでに引き上げる必要がある連邦債務上限引き上げの問題がクローズアップされた格好。
それにしても市場マインドの低いコメント翻弄されたという印象だ。
VIX(恐怖)指数は4日ぶりに上昇した。
3市場の売買高は約50億株と低調。
米国債は安全資産としての側面から買われ10年国債利回りは前日の2.22%から2.17%に低下。
トランプ発言を受けてドルは下落。
「カナダ、メキシコによるNAFTA再交渉では深い溝が埋まらず、同協定を破棄する可能性がある」。
このトランプコメントも効いた格好。
ユーロは、ドイツとフランスの8月総合購買担当者景気指数が強い数字となったことから上昇。
後場に下値を試したものの19400円割れ手前で下げ止まりだった水曜。
一応日経平均の6日続落は免れた格好。
「ドラギ・イエレン両氏が出席するジャクソンホール会合での発言が欧米株の急落を招くとは考えにくい」。
そんな声も聞こえる。
それにしても200ドル近いNYダウの急上昇を受けた割には尻すぼみ。
寄りが高値でじり貧の展開は「典型的な寄り天」という声が聞こえる。
前日比50円高はこの間5日間の下落幅170円に対して13.5%の戻り。
「戻りと呼べるほど力強いものではない。中途半端な反発」だ。
それでもサイコロは3勝9敗で25%と上昇したのは皮肉だろうか。
裁定買い残は2週連続で減少。
前週比699億円減の1兆5170億円は4月21日時点以来ほぼ4カ月ぶりの水準。
売り残は4週連続で増加。
前週比637億円増の3410億円。
1月27日時点以来ほぼ7カ月ぶりの高水準となった。
225先物大証夜間取引終値は日中比70円安の19345円。
25日線からの乖離はマイナス2.1%。
騰落レシオは100.66%まで上昇。
NTレシオは火曜に12.14まで低下し今年の最低水準を更新したが昨日は12.15。
空売り比率は41.8%と日経平均が反転しても依然40%台。
結構な重症だ。
26週移動平均(19569円〉の奪還が重くのしかかる。
日経平均は一目均衡の雲を下抜け、雲の下限は19731円とはるか上。
ボリンジャーのマイナス2σは19372円。
マイナス3σの19135円までの覚悟は必要ないだろう。
マーケットが気にするジャクソンホール。
所詮北米の晩夏の金融マフィアの避暑地の謝肉祭と思えないところが市場の貧しさ。
今は経済シンポジウムだが1978年にスタートした時は農業問題を議論する場。
1982年から今の「ジャクソン・レイク・ロッジ」で開かれている。
興味深いのは逸話。
カンザスシティ連銀が選んだジャクソンホールは渓流釣りで有名な場所。
当時のFRB議長ボルカ─氏は大のフライフィッシング好き。
だからこの会議に呼ぶためにあえてカンザスシティ連銀はこの場所を選んだという。
所詮その程度の動機でスタートした集まりをいちいち材料視する市場も変な感覚だ。
東京ではこのあたりの感覚が麻痺というか、去勢されているので何でもありがたがる傾向がある。
この舶来主義からの脱却は夏目漱石でさえ悩んだところだが、もういい加減にいいだろう。
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(兜町カタリスト櫻井)
