4日の日経平均株価は続落となりそうだ。
日経平均株価の予想レンジは、2万3000円-2万3400円。
3日のNYダウ工業株30種平均は前日比280ドル(1.0%)安の2万7502ドルで取引を終えた。トランプ米大統領が米中貿易協議の合意について、「(来年11月の)米大統領選後まで待つという考え方を気に入っている」と語った。米政府が12月15日に、ほぼすべての中国製品に対象が広がる制裁関税「第4弾」の発動に踏み切るとの警戒も高まり、幅広い銘柄に売りが出た。
米中貿易協議が長期化し、世界景気に悪影響が及ぶとの見方が広がっている。投資家心理が下向くなか、景気敏感株を中心に売り圧力が高まりやすいだろう。
外国為替市場で円相場は1ドル=108円台半ばまで円高・ドル安に振れており、日本の輸出企業の業績改善期待は後退しそうだ。円高・ドル安の進行も日本株相場の重荷となるとみられ、下値のめどとしては節目の2万3000円との見方があった。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、3日の大阪取引所終値比195円安の2万3135円だった。
米中貿易協議を巡る新たなヘッドライン(ニュースの見出し)を受け、運用リスクを回避する投資家の姿勢が強まるとみられるが、日本では大規模な経済対策による景気下支え効果への期待も根強い。節目の2万3000円では押し目買いも想定される。
ジャスダック総合指数やマザーズ指数が堅調な動きをみせていることや、海外情勢の影響を受けにくい銘柄が東証市場1部よりも多いことから、消去法的に両市場の銘柄に物色の矛先が向う可能性もありそう。
日程では、4日は11月の財新中国非製造業購買担当者景気指数(PMI)が公表される予定。中国景気の先行きに対する前向きな見方が広がれば、日本株相場の支えとなりそうだ。このほか米国では11月のオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)全米雇用リポートや、同月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数の発表を控えている。
【好材料銘柄】
■サインポスト <3996>
来春開業の高輪ゲートウェイ駅に無人AI決済店舗1号店をオープン。
■トーセイ <8923>
前期税引き前を7%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も5円増額。
■アインホールディングス <9627>
上期経常が25%増益で着地・8-10月期も34%増益。
■THEグローバル社 <3271>
国内外でホテルやレストランを運営するPlan・Do・Seeと業務提携。
■ディー・ディー・エス <3782>
Micrometrics Technologies社の超薄型指紋センサーに対応した指紋認証ライブラリをリリース。スマホのインディスプレー指紋センサーから入退出ドアまで対応。
■日本エンタープライズ <4829>
クラウド型コールシステム「T-Macss」を提供開始。コールセンター業務の効率化に貢献。
■システナ <2317>
発行済み株式数(自社株を除く)の0.71%にあたる70万株(金額で12億4600万円)を上限に、12月4日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。
■エービーシー・マート <2670>
11月既存店売上高は前年同月比2.4%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回った。
【主な経済指標・スケジュール】
【国内】
4(水)
《決算発表》
オリバー、モロゾフ、ティーライフ、Link-U、不二電機、楽天地
【海外】
米11月ADP全米雇用リポート(22:15)
米11月ISM非製造業指数(12/5 0:00)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
