【寄り付き概況】
24日の日経平均株価は続落して始まった。始値は前日比101円91銭安の3万6415円66銭。
前日の米国株市場ではNYダウが4日ぶりに反落した一方、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は小幅ながら4日続伸、S&P500指数も最高値更新が続いた。NYダウの下げはスリーエム<MMM>の決算発表後の急落の影響が大きく、全体的には堅調な地合いだった。日経平均は前日に小反落したものの依然として高値警戒感は根強く上値は重い。
ただ、海外投資家とみられる押し目買いニーズは旺盛で下値リスクも限定的とみられる。外国為替市場では1ドル=148円台前半で現状は比較的落ち着いた推移となっており、これを受けて株式市場でも底堅い動きか。
外国為替市場で円相場が一時1ドル=148円台前半と円安・ドル高基調にあることは日本株の支えとなっている。トヨタやSUBARUなど自動車株の一角には買いが入った。
日銀は23日に開いた金融政策決定会合で現在の金融緩和策の維持を決めた。植田和男総裁は同日の記者会見で、2%の物価安定目標実現の「確度は少しずつ高まっている」と述べた。金融政策の正常化に向けて進むとの思惑から、不動産株が売られる一方、三菱UFJやりそなHDは高い。
植田総裁は「マイナス金利を解除することになったとしても極めて緩和的な金融環境が当面続く」とも言及した。市場では「マイナス金利を解除した後の利上げのペースはかなり緩やかになるとみられ、株式市場への影響は抑えられるだろう」との見方があった。
東証株価指数(TOPIX)は続落している。
個別では、ファストリや京セラ、安川電が下落している。一方、ネクソンやIHI、ニデックが上昇している。
