【寄り付き概況】
10日の日経平均株価は続落して始まった。始値は前日比182円97銭安の2万8542円50銭だった。
前日の米株式市場でナスダック総合株価指数は269ポイント安と大幅に下落した。この流れを引き継ぎ、東京株式市場でも半導体株などに売りが先行して日経平均を押し下げた。下げ幅は一時200円近くに達したが、下値では先高観を背景にした押し目買いが断続的に入っている。
主要な半導体関連銘柄で構成する米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2.1%安となった。東京市場でも東エレクやアドテストなどへの売りにつながった。
格付け会社フィッチ・レーティングスが9日、中国の不動産大手、中国恒大集団について米ドル債の利払いを確認できず、格付けを部分的な債務不履行(デフォルト)に認定したと発表した。ただ中国政府が債務再編する方針だと伝わっていることもあり、今のところ相場への影響は限られている。
為替は1ドル=113円40銭前後と前日夕方に比べ横ばい圏で推移している。
株価指数先物・オプション12月物の特別清算指数(SQ)の算出に絡む現物株売買もあった。QUICKの試算によるとSQ値は2万8523円30銭だった
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はそろって続落している。
寄り付き時点で業種別では33業種中、11業種が高く、値上がりは保険、卸売り、非鉄など。値下がり上位にサービス、精密機器、医薬品、海運、陸運など。
個別では、リクルートやファナックが下落。ソフトバンクGとエムスリーも売られている。半面、ダイキンは上昇。豊田通商とデンソーも買われた
