【寄り付き概況】
4日の日経平均株価は続落して始まった。始値は前日比28円93銭安の2万7612円90銭。新型コロナウイルスの感染が再拡大するなか、経済活動の正常化が遅れるとの懸念は根強く、投資家心理を下向かせた。
前日のNYダウが3日ぶりに反発したほか主要3指数が揃って上昇し、S&P500指数は過去最高値を更新した。米長期金利の低下が一服したことを受け景気敏感株や金融株が買い戻され全体を押し上げた。
東京株式市場では新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大を背景とした経済活動への影響が懸念されるなか、積極的に買いポジションを高める動きは見込みにくいが、好調な米国株市場と比較して出遅れ感が際立っていることから、水準訂正期待の買いが下値を支えている。上値も重く、アジア株市場の動向を横目に不安定な展開となる可能性もある。
個別では決算発表が佳境入りとなるなか、好決算企業を中心に物色する動きが続きそうだ。
東京外国為替市場は午前9時2分時点で、1ドル=108円台の後半(3日は1ドル=109円21-23銭)、1ユーロ=129円台の前半(同129円71-75銭)で取引されている。
業種別では、住友鉱、住友電工などの非鉄金属株、大日印、任天堂などのその他製品株が下落。王子HD、日本紙などのパルプ紙株や、大林組、大和ハウスなどの建設株も安い。ソニーG、キーエンスなどの電機株や、コーエーテクモ、ソフバンGなどの情報通信株も下げている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれもさえない展開となっている。
個別では、ニチレイ、三井E&S、住友電が安い。丸紅やSUBARUも下げている。一方、日本製鉄やJFE、神戸鋼が高い。ZHD、宝HLDも買われている。
