続落、3万0300円台 利益確定売り

16日午前の日経平均株価は続落し、午前の終値は前日比179円07銭安の3万0332円64銭だった。東証株価指数(TOPIX)は10.44ポイント安の2085.95と、いずれも続落で午前の取引を終えた。
きょう前場は、前日の米株高を受けて朝方は高く始まったが、その後は短期急騰の反動から利益確定売り圧力が表面化し値を消す展開となった。下落幅は200円超となる場面もあった。
明日に自民党総裁選の告示を控え、新総裁のもとでの経済対策に対する期待感を背景とした投資資金の流入が一服した。
来週にFOMCを控えており、この結果を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせている。日経平均は前場中盤を境に下げ足を強め、前引けはきょうの安値圏で着地している。
 
中国・上海総合指数が3日ぶりに反発スタートした後、上げ幅を縮小する動きとなったことも意識されたもよう。為替市場では、ドル・円が一時1ドル=109円20銭台(15日は109円43-45銭)と、朝方の水準よりもやや円高方向にある。
東エレクやソフトバンクグループ(SBG)、アドテストといった指数寄与度の大きい銘柄が下落し、指数を押し下げた。
 
市場では「きょうは利益確定売りが優勢となったが、上昇トレンドは強いとみられ、心理的なフシ目の3万円が支えとなりそう」との声が聞かれた。
 
東証1部の出来高は6億999万株、売買代金は1兆7161億円。騰落銘柄数は値上がり534銘柄、値下がり1577銘柄、変わらず77銘柄だった。
 

 


業種別株価指数(33業種)はその他製品、証券・商品先物取引業、情報通信業などが下落。上昇は石油・石炭製品、鉱業、食料品など。
 
個別では、売買代金トップのレーザーテック、スクリンやネクソンが売られた。ソフトバンクグループも軟調。東京エレクトロン、キーエンス、任天堂、日本電子も売られた。宮越ホールディングスが急落、日立造プ、ロレド・パートナーズ、エフオンも大幅安となった。
 
半面、トヨタ自動車がしっかり、ファーストリテイリングも値を上げた。乾汽船が値上がり率トップに買われ、明治海運も値を飛ばすなど海運株の上昇が目立つ。ブラス、東邦鉛やフジクラが高い。
 
 
東証2部株価指数は前日比49.18ポイント安の7797.01ポイントと続落した。出来高は6654万株。値上がり銘柄数は124、値下がり銘柄数は267となった。
 
個別ではギグワークス、ストリーム、インスペックが年初来安値を更新。光陽社、SIG、松尾電機、タカトリ、Abalanceは値下がり率上位に売られた。
 
一方、日本鋳造が一時ストップ高と値を飛ばした。コメ兵ホールディングス、ダイショー、日本ピグメント、川口化学工業、ダイトーケミックスなど12銘柄は年初来高値を更新。エリアクエスト、栗林商船、ビーイングホールディングス、西川ゴム工業、兵機海運が買われた。
 

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