続落、新型コロナ感染拡大を懸念

22日午前の日経平均株価は続落した。前日比101円33銭安の2万6613円09銭で終えた。
前日の欧州株が軒並み大幅安に売り込まれ、米国株市場ではNYダウが朝安後に持ち直しプラス圏で引けたものの、きょうはアジア株が軒並み安となっていることもあり、東京株式市場では買い手控えムードが強くなっている。下げ幅は一時260円に迫ったが、日銀のETF買いに対する思惑もあって下げ渋った。
 
新型コロナの変異種への警戒感が高まるなか、欧州を中心に40カ国・地域以上が英国からの渡航禁止を決めたと伝わった。経済活動の制限が強まり、景気回復が遅れるとの懸念から21日の欧州株は急落。日本株にも売りが波及し、日経平均は25日移動平均(2万6469円、21日時点)の水準を割り込む場面もあった。
 
後場に日銀のETF買いが入るとの見方から日経平均は次第に下げ幅を縮めた。東証株価指数(TOPIX)は続落し、午前の終値は前日比0.88%安。市場で日銀の「買い出動ライン」と目されている下落率0.5%を超えている。
一方、21日中にも米国の追加経済対策の関連法案が米議会で可決見通しであることも投資家心理の支えとなった。
 
市場からは「コロナ変異種への警戒感はあるが、これをネタにした先物の売り仕掛けも続かないようだ。感染力は強いが、ワクチン接種が進むとみられ、過度に悲観する必要はない」との声が聞かれた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で8939億円、売買高は4億8055万株だった。JPX日経インデックス400も続落した。東証1部の値下がり銘柄数は1878と約86%を占めた。値上がりは241銘柄、変わらずは66銘柄だった。
 


業種別株価指数(全33業種)は全て下落した。鉱業、空運業、倉庫・運輸関連業の下落率が高かった。
 
個別銘柄では、トヨタ、東エレクは小幅安。富士フイルム、ソニー、三井金、キーエンス、任天堂、楽天、川崎汽が下げた。国際帝石、ANA、OLC、三井倉HDも売られた。
 
半面、アドテスト、SUMCO、日産自、川重、住友電、中外薬などが上げた。サイバリンクス、ファーストリテ、レノバも買われた。
 
 
東証2部株価指数は前日比124.95ポイント安の6529.86ポイントと5日続落した。
出来高2億1374万株。値上がり銘柄数は86、値下がり銘柄数は326となった。
 
個別では、クロスプラスが一時ストップ安と急落した。梅の花、マミヤ・オーピー、フレンドリーは年初来安値を更新。セキド、ビーイングホールディングス、ファーマフーズ、リード、YE DIGITALが売られた。
 
一方、松尾電機が一時ストップ高と値を飛ばした。土屋ホールディングス、カワサキ、オーケーエム、日建工学は年初来高値を更新。新内外綿、ケミプロ化成、ツインバード工業、タビオ、那須電機鉄工が買われた。
 

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