続落、北朝鮮ミサイルの列島通過でリスク回避

29日午前の日経平均株価は続落した。前日比118円95銭(安の1万9330円95銭で前場を終えた。
東京株式市場は、リスクオフの流れのなか値を下げる展開。早朝に北朝鮮がミサイルを発射し日本上空を通過して太平洋上に落下したことを受けて、投資家心理が悪化、損失回避目的の売りがかさんだ。
外国為替市場で円高・ドル安が進んだことも重荷となった。
 
北朝鮮は9月9日に建国記念日を迎え、地政学リスクへの懸念が強まっている。朝方は海外ヘッジファンドなど短期志向の投資家の売りが下げを主導した。日経平均の下げ幅は約170円に広がる場面があった。ただ、売り一巡後は一部の国内機関投資家や個人投資家から押し目買いが入って下げ幅を縮小した。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は反落した。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で9191億円、売買高は7億4885万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1178と、全体の58.3%を占めた。値上がりは687、変わらずは146銘柄だった。

  個別では、ファストリやソフトバンクなど値がさ株の下げが大きかった。金利低下を背景にT&Dや第一生命HD、三菱UFJなどの金融株も下落した。イオンや村田製、スズキが安い。任天堂や富士通、日電産も売られた。SUMCO、ボルテージ、クリエイト・レストランツ・ホールディングス、グリーなど下げた。
 
一方、味の素やアサヒ、資生堂の上げが目立った。JFEや第一三共が高く、日立やOLCが上昇した。石川製など防衛関連銘柄の一角にも買いが集まった。
住友金属鉱山が頑強な値動き、ダイフクも、大紀アルミニウム工業所、アウトソーシングも高い。リンクアンドモチベーションも買われた。
 
 東証2部株価指数は前日比42.42ポイント安の6574.17ポイントと6日ぶり反落。
値上がり銘柄数は142、値下がり銘柄数は293となった。
 
個別では、神鋼環境ソリューション、日本抵抗器製作所、象印マホービン<7965>が年初来安値を更新。セイヒョー、魚喜<2683>、カワサキ、歌舞伎座、スリーエフが売られた。
 
一方、スリープログループ、まんだらけ、情報企画、エヌ・デーソフトウェアなど14銘柄が年初来高値を更新。技研興業、フュートレック、サンユウ、ケミプロ化成、理研コランダムが買われた。

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