14日午前の日経平均株価は続伸し、前日比339円01銭(1.26%)高の2万7182円50銭で前場を終えた。
きょう前場は、前日の米株高を受け主力株中心にリスクをとる動きが優勢となり、日経平均株価は続伸しフシ目の2万7000円台を回復した。朝方に高く始まった後も上値指向を続け、前場はほぼ高値引けに近い形となっている。米長期金利の上昇一服で前日の米株市場でハイテク株が買われた流れを好感した、中国や香港株が堅調な動きをみせていることも市場のセンチメント改善につながっている。
ただ、日経平均は先物主導の戻りでTOPIXの上昇率とはカイ離がある。空売りの買い戻しなども全体指数を押し上げた。
市場では「現地13日の3月PPI(生産者物価指数)を通過し、米長期金利が目先的にピークアウトした格好をみせて米株式が反発したことや、対ドルでの円安も一服感が出たもようで、過度な警戒感が後退したようだ」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は続伸。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1902億円、売買高は4億9315万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1245と、全体の約7割を占めた。値下がりは509、変わらずは83銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、空運業、鉱業、非鉄金属、陸運業の上昇率が大きかった。下落は銀行業、水産・農林業など。
個別では、東京エレクトロンが高く、日本郵船など海運株も上値追い。ソフトバンクグループ(SBG)がしっかり。塩野義製薬、ファーストリテイリングなども買いが優勢となった。東京電力ホールディングスが活況高となったほか、旅客需要の回復期待を背景に空運株の上昇も目立った。JR東日本も上昇した。大阪チタニウムテクノロジーズ、東邦チタニウムなどが値を飛ばし、アダストリア、コシダカホールディングスも大幅高。原油先物相場の上昇でINPEXも高い。
半面、ベイカレント・コンサルティングが安く、エムスリーも軟調。スノーピークが急落、TSIホールディングス、ピアラなども大幅安。ローツェやSansan、三菱UFJはさえない。
