【寄り付き概況】
10日の日経平均株価は続伸して始まった。始値は前週末比140円21銭高の2万7658円52銭。
前週末に発表された3月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数の増加や失業率、平均時給など総じて事前の市場コンセンサスと大きな開きはなく、過度な不安心理が後退している。
前週末は欧州やアジアの多くの株式市場や米国株市場が休場だったこともあり、雇用統計の結果に対する反応は東京株式市場が先となるが、想定内の結果だったことから全体相場への影響は限定的となっている。
日経平均は前週に波乱含みの下げに見舞われたが、前週末は小幅ながらプラス圏で着地し下げ止まる動きをみせていた。きょうもその流れを引き継ぎ、上値は重いものの2万7000円台半ばで頑強な値動きを示しそうだ。
中国は8日、台湾周辺で軍事演習を始めた。台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統の米訪問への事実上の対抗措置とみられる。市場では中国の動きについて「22年夏の大規模演習よりは抑制的で、株式相場への影響は限られるのではないか」との見方があった。
東証株価指数(TOPIX)は続伸している。
個別では、任天堂やソニーGが上げた。テルモやオリンパスが高い。一方、安川電やファナックが安い。
