19日午前の日経平均株価は続伸した。午前の終値は前週末比288円06銭高の2万0197円56銭で取引時間中としては8月8日以来、約1カ月ぶりに節目の2万円を上回った。
一時は294円高の2万0204円まで上昇し、上げ幅が300円に迫り6月に付けた年初来高値2万0230円に接近した。
前日の米国株市場でNYダウの最高値更新が続いているほか、外国為替市場で1ドル=111円台60銭近辺まで円安が進んだことが自動車や電機など輸出株に追い風となった。また、米金融株高の流れを継いで銀行や保険、証券などの金融関連株も買われ全体株価を押し上げている。
「これまで円買い・株先物売りをしていた投資家から持ち高を解消する反対売買が増えた」(国内証券アナリスト)との見方があった。
安倍首相が28日召集の臨時国会冒頭で衆院解散の意向を固めたことが伝わったことも株高を助長する格好となった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
午前の東証1部の売買代金は概算で1兆4157億円、売買高は9億6548万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1573と全体の76%を占め、値下がり371、変わらず84だった。
個別では、米長期金利の上昇で、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクや第一生命ホールディングスなど保険株も買われた。トヨタやホンダも高い。米ウーバーやスラックへの出資が伝わったソフトバンクが買われた。ファナックや安川電も高い。東京エレクトロン 、キーエンスなども物色人気となった。売買代金トップで任天堂は、年初来高値を更新で4万円大台乗せした。
一方、「2017年3~8月期の連結営業利益が前年同期比2%減になったもよう」と伝わったニトリHDは大幅安となった。リロHLD、旭硝子、ニチレイ、日本ライフラインも安い。石川製作所が大幅安、GSIクレオスが利食われ、モリテックスチールも軟調だった。
東証2部株価指数は前週末比28.73ポイント高の6672.76ポイントと続伸した。値上がり銘柄数は330、値下がり銘柄数は116となった。
総選挙の実施が伝わり、イムラ封筒は買い気配となった。
個別では、インタートレードがストップ高。京進は一時ストップ高と値を飛ばした。北陸電話工事、オーウイル、サンコーテクノ、アグレ都市デザイン、倉庫精練など50銘柄は年初来高値を更新。日本鋳造、FDK、タクミナ、黒谷、大興電子通信が買われた。
一方、クレアホールディングス、ジオスター、ショクブンが年初来安値を更新。技研興業、キクカワエンタープライズ、北日本紡績、大盛工業、加地テックが売られた。
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