25日午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、前日比226円47銭(0.84%)高の2万7201円37銭で終えた。上げ幅は一時260円を超えた。
朝方から幅広い銘柄が買い優勢となり、日経平均は続伸し2万7000円台を回復した。前日の米国株市場では引き続き米連邦準備理事会(FRB)が今後利上げ幅を縮小させるとの見方が追い風となって24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比1.3%上昇して終えた。景気敏感株に加え、業績が景気動向に左右されにくいディフェンシブ株が買い直された。
これを受けて東京株式市場でも電気機器や医薬品など幅広い業種に買いが広がった。
インバウンド関連の一角が利食われる一方、半導体関連などハイテク株を買い戻す動きが目立っている。
日経平均は前場中ごろに上げ幅を広げた。米株価指数先物が日本時間25日の取引で上昇し、日本の株価指数先物にも買い戻しが入った。ただ市場では「米長期金利は高止まりしており、(日米株の)上昇の持続性には疑問が残る」との声も出ている。
中国共産党の新指導部による経済政策への懸念はくすぶり上値を抑えた。インバウンド(訪日外国人)需要の回復が期待されていた百貨店株は伸び悩んだほか、機械株の一部には売りが出た。
市場関係者は、中国の新指導部について「習近平総書記に近い人物で固められ、政策が共産主義的な色合いを強めることで株式相場の重荷となる可能性がある」と指摘した。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。午前終値は前日比16.35ポイント(0.87%)高の1903.54だった。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆4433億円、売買高は5億1614万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1400。値下がりは377、変わらずは60銘柄だった。
業種別株価指数は33業種が全て上昇した。石油・石炭製品、海運業、ゴム製品の上昇が目立った。
個別では、きょうも断トツの売買代金をこなしているレーザーテックが上値追いを続けているほか、キーエンス、日本電産などが買い優勢。ファーストリテイリングやソフトバンクグループ(SBG)、東エレク、アドテストも高い。ソニーグループもしっかり。エーザイや第一三共が上昇した。円谷フィールズホールディングスが値上がり率トップに買われ、オルガノの上げ足も目立っている。
半面、中外製薬が売られ、エムスリー、トレンド、ファナック、ダイキン、安川電も冴えない。東芝も売りに押される展開。ギフティが大幅安となり、ソースネクストも値を下げた。
