続伸、米株好感も買い一巡後は伸び悩む

5日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比93円76銭(0.35%)高の2万7085円97銭だった。取引時間中に節目の2万7000円を上回るのは9月22日以来およそ2週間ぶり。
 
前日の欧米株市場が全面高に買われたことを受け、リスク選好の地合いが続いた。米国では過度な金融引き締めへの懸念が後退し、NYダウが800ドルを超える上昇で3万ドルの大台を回復しており、目先は空売り筋の買い戻しの動きが顕在化している。
ただ、東京株式市場は前日に日経平均が米株価指数先物を横目に770円強の急伸をみせ高値引けに近い形で買われており、その分上げ幅は限定的となった。一時は200円以上の上昇をみせたが、その後は戻り売りに押され前引け時点で日経平均の上げ幅は100円を下回っている。
 
主要な中央銀行が利上げペースを緩めるとの見方から前日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が2.8%上昇した。ハイテク株も買い戻しが入り、ナスダック総合株価指数なども大幅に上昇した。
 
市場からは「上昇ピッチが速すぎる。オーストラリア中銀が利上げ幅を予想に反して小幅にとどめたことで、世界的に利上げ幅が縮小するとの期待感があるが、勝手にマーケットが思い込んでいるだけだ。とりあえず週末の米9月雇用統計、来週の米CPI(消費者物価指数)にらみの展開に変わりはない」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。午前終値は前日比5.67ポイント(0.30%)高い1912.56だった。
 
前場のプライム市場の売買高概算は6億1084万株、売買代金概算は1兆4439億円。値上がり銘柄数は1057、対して値下がり銘柄数は692、変わらずは87銘柄だった。
 
 



業種別株価指数(33業種)は精密機器、保険業、繊維製品、非鉄金属などが上昇した。下落は食料品、医薬品など。
 
個別ではソフトバンクグループが高く、ファーストリテイリングも上値追い。キーエンス、村田製、太陽誘電、信越化学工業なども値を上げた。東レ、SMCが上昇し、日本電産も堅調。アークランズが商いを伴い急伸、ジャムコも値を飛ばした。ネクステージも買いを集めた。
 
半面、レーザーテックや東京エレクトロンなど半導体主力株は朝高後に値を消す展開。イオン、京王や小田急が売りに押され、三菱重工業が冴えず、武田薬品工業、第一三共も軟調。エスプールが急落、エムアップホールディングス、HEROZなども売りに押された。
 

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