続伸、米株先物高で買い戻し

 
5日午前の日経平均株価は続伸し、前日比215円43銭高の2万6369円24銭で終えた。
 
きょう前場は、前日の米国株市場が独立記念日の祝日に伴い休場だったことで手掛かり材料に事欠いたが、前日に続きリスクを取る動きが優勢だった。米株価指数先物が堅調な値動きを示していることや、アジア株市場がほぼ全面高に買われたことで、市場のセンチメントが改善した。外国為替市場で1ドル=136円台前半まで急速に円安が進んだこともハイテク輸出株中心にポジティブ材料視された。
主力株の一角に買いが入った。上げ幅は一時370円を超えた。買い一巡後は5日移動平均(2万6467円)が意識され、上げ幅を縮めた。
 
日経平均への寄与度が高いファストリ、ソフトバンクグループ、東エレクがそろって上げた。東証株価指数(TOPIX、0.40%高)に比べた日経平均の堅調さが目立つ展開だった。
 
外国為替市場で円相場が1ドル=136円台前半まで弱含んだことも輸出企業の収益押し上げ観測につながり、相場の支援材料だった。米ブルームバーグ通信は「バイデン米大統領は早ければ週内にも、中国の消費財に対する関税の一部適用除外を発表する可能性がある」と伝えた。「米国の物価高抑制にどの程度つながるかは不透明」との声があり、材料視する向きは現時点では限られている。
 
日経平均は前週末に2万6000円を割り込んだが、長続きしなかった。市場では「下値の堅さが確認され、買い安心感が広がっている」との声があった。
 
JPX日経インデックス400とTOPIXはいずれも上昇した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆1920億円、売買高は5億1716万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1019、値下がりは722、変わらずは97銘柄だった。
 
 



業種別株価指数(全33業種)では、保険業、鉱業、石油・石炭製品の上昇が目立った。下落は海運業、不動産業、電気・ガス業など。
 
 
個別では、レーザーテックが高く、東京エレクトロンもしっかり。ソフトバンクグループも頑強な値動き。ファーストリテイリングが大きく買われたほか、大阪チタニウムテクノロジーズが物色人気を集め値上がり率トップに買われた。傘下のインターネット銀行の上場申請を発表した楽天グループが上昇。メルカリも買いが優勢。バンナムHDは上場来高値を更新。エムスリー、KDDI、ダイキンが上げた。
 
半面、川崎汽船、コナミHD、富士フイルム、ネクソン、住友不が安く、ソニーグループも冴えない。HOYAがやや売り優勢、良品計画も軟調。クスリのアオキホールディングスが急落となったほか、アダストリアも大幅安に売られた。

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