経済指標は概ね良好だったものの、経済政策の実現性に対する懐疑的な見方にドルは売られる

[概況]
欧州株式市場が下落で始まるとユーロは売られ、対ユーロでの上昇からドルは対円でも買われて、欧州市場中盤に当日高値110.390円まで上昇した。

其の後NY市場で発表された新規失業保険申請件数は予想より減少し、8月フィラデルフィア連銀景況指数も予想を上回ったが、続いて発表された7月鉱工業生産は予想を下回り、7月設備稼働率と7月景気先行指数は予想通りとなるなど、概ね良好だったが為替市場には影響薄だった。

しかしNY株式市場が大幅下落で始まるとドルは売られて110円を割れ、其の後一旦は大台を回復したものの、株価の下げ幅拡大にドルも戻りを売られて再び値下がりし、終盤に当日安値109.430円まで下げたあと、最後は-61.5銭の109.575円で引けた。

株価下落によるリスク回避の円買いにドル以外の主要通貨も売られ、ユーロやポンドは1円以上も値下がりした。白人至上主義者と反対派の衝突が政権批判に繋がり、それが経済政策の実現性に対する不透明感に繋がってドルは売られたが、この不透明感は政策が実行されるまで続きそうで、ドルの上値を抑えると見られる。

ドルは揉み合い継続を予想する。

[提供:カネツFX証券株式会社]

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