21日の日経平均株価は反落し、2万7473円(前日比58円安)引けとなった。朝方は、20日の米国株式市場が休場で手掛かり材料難のなか、持ち高調整売りが先行した。いったん持ち直し、上げに転じる場面もあったが、再び軟化した。時間外取引での米株価指数先物安が重しとなり、先物売りに下げ幅を拡大し、一時170円超下落した。売り一巡後は前引けにかけて下げ渋ったが、買いは続かず、後場は弱含み歩調となった。2万7500円を軸とするレンジ相場が1カ月近く続いており、インパクトのある材料が浮上しないと方向性は出にくいとみられる。
全体では方向感が出ない分、割安感や値ごろ感がありながらも、普段は物色の蚊帳の外に置かれている銘柄群に脚光が当たっているような雰囲気もある。
あす22日の日経平均株価は、休場明け21日の米国株式動向にらみの展開ながら、相対的にPBR(株価純資産倍率)が低いバリュー(割安)株物色は継続する可能性があるだろう。
米利上げ継続観測は根強く、グロース(成長)株を敬遠する一方で、バリュー株に資金がシフトしており、目先はこの流れが続きそうだ。ただ、「(指数の)支えになっても上値を追う要因にはなりにくい」との声も聞かれた。
終値(2万7473円)では25日線(2万7364円、21日時点、以下同じ)や75日線(2万7305円)を上回った。これらはあすもサポート水準として意識されるだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(21日現在)
28462.79 ボリンジャー:+2σ(13週)
28370.76 ボリンジャー:+3σ(25日)
28035.20 ボリンジャー:+2σ(25日)
27929.53 ボリンジャー:+1σ(26週)
27759.54 ボリンジャー:+1σ(13週)
27738.76 均衡表雲上限(週足)
27699.64 ボリンジャー:+1σ(25日)
27553.21 6日移動平均線
27540.48 均衡表転換線(日足)
27473.10 ★日経平均株価21日終値
27433.40 新値三本足陰転値
27364.07 25日移動平均線
27305.01 75日移動平均線
27268.28 均衡表雲下限(週足)
27267.12 200日移動平均線
27234.81 26週移動平均線
27140.86 均衡表基準線(週足)
27082.09 均衡表雲上限(日足)
27056.30 13週移動平均線
27028.51 ボリンジャー:-1σ(25日)
26858.26 均衡表基準線(日足)
26741.56 均衡表転換線(週足)
26692.94 ボリンジャー:-2σ(25日)
5日移動平均線下方で推移し、25日線を下回る場面があった。ローソク足は小陰線の胴体部分が12.99円と前日(34.81円)から一段と細り、上下にヒゲを出す十字線を示現して足元の売り買い拮抗状態を確認する形状となった。25日線は上昇を続けて大勢強気を示唆しているが、プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は132.57%と依然として過熱ゾーン下限の130%を上回っており、上値の重い相場がさらに継続する可能性が意識される。
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