11日の日経平均株価は3日ぶりに反発し、2万6213円(前日比46円高)引けとなった。10日のNYダウが連日で年初来安値を更新したこともあり、売り優勢で始まり、下げ幅は一時160円を超えた。いったん上げに転じ後、再度マイナス圏入りする場面もあったが、先物に断続的な買いが入り、後場入り後には120円超上昇する場面もあった。
時間外取引で米株価指数先物が高く、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の上げも支えとなった。トヨタ <7203> が午後1時25分に市場予想を下回る今23年3月期の減益予想を発表、これが重しとなり、一時伸び悩んだが、影響は限定的だった。
テクニカル上では、25日・75日の両移動平均線のデッドクロスが接近中で、上値では戻り売りへの警戒感が意識されそうだ。
あす12日の日経平均株価は、米国株式がどう反応するかがポイントになるだろう。
あすは米4月消費者物価指数(CPI)の内容と、これを受けた米国株および米長期金利の反応が注目される。
3月の同指数は前年同月比8.5%上昇と約40年ぶりの大きさとなったが、4月は同8.1%上昇と予想され、伸び率が鈍化するとみられる。インフレのピークアウト感につながれば、米株高を通じて日本株の支えとなろう。もっとも、米国のインフレ圧力の根強さが意識されれば、調整継続の可能性もある。
ただ、決算ラッシュの週であり、業績内容をにらみつつ個別株物色の流れに変わりはないだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
27527.03 26週移動平均線
27384.78 ボリンジャー:+1σ(25日)
27321.34 均衡表基準線(週足)
26988.09 均衡表雲上限(日足)
26937.76 均衡表基準線(日足)
26935.55 25日移動平均線
26907.68 75日移動平均線
26818.42 13週移動平均線
26778.97 均衡表転換線(週足)
26686.04 均衡表雲下限(日足)
26561.68 6日移動平均線
26509.45 ボリンジャー:-1σ(26週)
26486.33 ボリンジャー:-1σ(25日)
26423.21 均衡表転換線(日足)
26213.64 ★日経平均株価11日終値
26099.34 ボリンジャー:-1σ(13週)
26037.11 ボリンジャー:-2σ(25日)
25587.89 ボリンジャー:-3σ(25日)
25491.88 ボリンジャー:-2σ(26週)
25380.27 ボリンジャー:-2σ(13週)
24661.19 ボリンジャー:-3σ(13週)
24474.31 ボリンジャー:-3σ(26週)
ローソク足は中陽線を引いたが、上ヒゲは下降中の5日移動平均線に届かず、上値の重さを確認する形となった。25日線は下降を続け75日線との値幅を27.87円(昨日63.92円)に縮めてデッドクロス形成を窺い、下落トレンド延長を示唆している。一目均衡表は三役逆転下にあって引き続き売り手優勢の形状。基準線と転換線がともに下降を続けていることもあり、依然として下押しリスクへの警戒が必要なようだ。
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