[概況]
1日欧米時間の外国為替市場において米ドル円は軟調な展開となっている。NY時間序盤に発表された7月ISM製造業景気指数(予想:52.0、結果:51.2)がおよそ三年ぶりの低水準弱い結果となったことで、米ドル売りが開始された。
加えてNY時間中盤に、トランプ米大統領より無期限見合わせとなっていた3,000億ドル分の中国からの輸入品に対する追加関税措置を9月1日より発動すると発表があると、米ドル円の下落に拍車がかかり、米ドル円は107円台前半(安値:107.245円)へと水準を落とす格好となった。
6月安値106.765円が視野に入っており、目先も下値を削る展開が継続しそうだ。一方でクロス円各通貨も軒並み下落し、BREXIT問題の最中、軟調推移となっていたユーロ円や英ポンド円はそれぞれ118.90円、130.17円へと年初来安値を更新している。
米中は先週、閣僚級会談を終えたばかりで9月上旬に次回会合を開催する方向となっていた矢先の今回の措置となり、市場も不意を突かれた格好。今後中国からの報復措置等が行われば地合いは一段と悪くなる可能性がある。米中当局の動向には当面注意が必要だろう。
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