[概況]
2日、欧米時間の外国為替市場における米ドル円は一時107.055円まで下落し軟調な展開となった。前日に発表された9月米ISM製造業景況指数が低調であったことなどが尾を引き、米ドル円は軟調な推移が続いた。
その後2日の欧米時間帯では9月米ADP民間部門雇用者数(予想:15.3万人 結果:13.5万人)が発表され、同指標が事前の予想値を下回っていたことで地合いは更に悪化したようだ。
その他、欧米時間帯で伝わった出来事では、英政府が欧州連合(EU)離脱に向けた離脱条件の新提案をEUに示した。
今回の新提案では英国はEU関税同盟から早期に離脱する。一方で、農産品や工業製品などの基準に関しては北アイルランドだけEUのルールに従うことを検討するとした。また、新提案においても関税のルールは南北アイルランドで分離することとなり、EU側の合意は不透明だ。こうした内容を受け、英ポンド円は131円台後半から132円台前半付近で上下動をした。
テクニカル的には米ドル円は5日移動平均線が20日移動平均線を下抜け、デットクロスを形成していることから、地合いは悪化傾向にあるようだが、一方で一目均衡表をみると基準線(107.065円)付近で下げ止まっていることから同線がサポートとなる可能性も考えられる。
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