[概況]
9日の東京外国為替市場は、円買いの流れが急遽活発となった。背景には日銀が国債の買入れオペで減額を決定するという、予想外の出来事が挙げられる。
日銀はこの日、国債の買入れで残存期間10年超25年以下と、25年超をそれぞれ100億円の減額を発表。日銀の出口戦略への流れを警戒した市場は円買いで反応することとなり、米ドル円は短時間で約50銭近い下落幅を記録するに至った。
米ドル円の動きを詳しく見ると、序盤こそ113円台前半を維持していたが上記の報道が伝わると、本日安値112.495円まで一気に急落。しかしその後は下げ渋り、東京時間終盤にかけては112.700円近辺までなんとか買い戻されている。
この後は、現在開かれている韓国と北朝鮮の南北当局者会談の行方が注目される。全面的な関係改善にならないまでも、双方に歩み寄る姿勢が示されれば朝鮮半島をめぐる緊張の緩和からリスク回避のムードが後退しそうだ。
[提供:カネツFX証券株式会社]
