[概況]
2日東京時間の外国為替市場において、米ドル円は上値の重い推移となった。午前中に、黒田日銀総裁が足元の新型コロナウィルス感染拡大を受けて、異例の談話を発表。談話のなかでは、「市場の安定確保に努める」等、追加緩和をにおわす姿勢を示した。談話を受けて、その後は一時円売りが優勢となり一時108.590まで本日高値を更新した。
しかし、28日にFRBのパウエル議長が黒田総裁に先立って利下げを示唆する緊急声明を発表していたこともあって、上値でのドル売り圧力が強く、欧州時間にかけては再度水準を下げる形となっている。本日はNY時間に2月ISM製造業景気指数(予想:50.5 日本時間00:00発表)の発表があるが、コロナウィル感染拡大によって、景気の先行きに対する弱気マインドが広がっている中であるだけに、警戒感が強まっている。弱い結果となれば、米ドルの下押し要因ともなり得、同指標発表時間の前後の動向には注意をしておきたい。
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