[概況]
30日欧米時間の外国為替市場において、米ドル円は上値の重い展開に終始した。
欧州時間序盤に、米中貿易協議に関連してトランプ米大統領が、現時点で中国が米国産農産物の購入拡大した兆候がみられず、約束が果たされていないとの認識を示し、このままであれば自身の再選後には中国にとって一段と厳しい交渉になると懸念する発言を行ったことで、昨日より行われている米中貿易協議の行方に不透明感が強まったことで米ドル売りが広がった。
その他にも、同じくトランプ大統領より「大幅利下げを望む」とする発言や、市場予想に比べて弱い内容となった米6月PCEデフレーター(予想:前年比1.5%、結果:前年比1.4%)等、米ドル売りの手掛かりとなる材料が多くでている。
本日予定されるFOMCへの警戒感もあり、一方的な動きにはなっていないものの、引き続き米ドル円の上値が圧迫される可能性は高そう。
足元では短期的なサポートととして期待された5日移動平均線(108.66円)は割れ込み始めており、心理的な節目となる大台の108.00円を目指してじり安の展開となることが予想される。
[提供:カネツFX証券株式会社]
