19日の日経平均株価は大幅安。安く始まった後、序盤ではアグレッシブな動きも見られたが、握力がなくなったかのように次第に崩れていった。金融株や原油関連など買われても良さそうな銘柄も売られており、警戒ムードが一段高まった感がある。
後場に入ると下げ幅を600円超に拡大。3万1300円台に突入したところでようやく下げ止まったものの、押し目を拾う動きは限られ、その後は低空飛行が続いた。結局、600円を超える下落となり、終値で3万1500円を下回った。米金利上昇を受けて新興グロースが嫌われており、マザーズ指数が2%を超える下落となって年初来安値を更新した。
あす20日の日経平均株価は、米長期金利と中東情勢への警戒感から積極的な買いを欠く展開になりそうだ。
米10年債利回りは5%の大台が意識され、株式からの資金逃避が加速。
米国では19日(日本時間夜)に10月フィラデルフィア連銀製造業景況指数や9月中古住宅販売件数の発表が控え、企業の決算とともに債券相場に与える影響が注目される。また、20日にはパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)のスピーチが予定されているため、仮に東京株式市場が買い先行となった場合も上値は重くなる可能性があるだろう。
一方、19日に発表された半導体ファウンドリーの台湾TSMCの7-9月売上高は、ガイダンス上限に近い173億ドルと前四半期(157億ドル)を上回り、10-12月の見通しも中央値で192億ドルと需要の底打ちを示唆している。これを受け、日本で半導体関連株に見直し買いが向かえば、日経平均が意外高する展開もあるかもしれない。
■上値・下値テクニカル・ポイント(19日現在)
32569.83 均衡表雲上限(日足)
32519.03 均衡表雲下限(日足)
32364.52 75日移動平均線
32180.96 13週移動平均線
32120.15 25日移動平均線
32060.99 均衡表転換線(週足)
32060.99 均衡表基準線(日足)
31997.14 6日移動平均線
31847.30 26週移動平均線
31730.62 均衡表転換線(日足)
31519.06 ボリンジャー:-1σ(13週)
31430.62 ★日経平均株価19日終値
31393.55 ボリンジャー:-1σ(25日)
31007.28 均衡表基準線(週足)
30857.15 ボリンジャー:-2σ(13週)
30666.96 ボリンジャー:-2σ(25日)
30630.15 ボリンジャー:-1σ(26週)
30526.88 新値三本足陰転値
30195.24 ボリンジャー:-3σ(13週)
30161.88 200日移動平均線
29940.36 ボリンジャー:-3σ(25日)
29412.99 ボリンジャー:-2σ(26週)
28195.83 ボリンジャー:-3σ(26週)
ローソク足はマドを空けて陰線で終了。下向きに転じた5日移動平均線を下放れて終了し、売り圧力の強まりを窺わせた。東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は81.27%と売られ過ぎゾーン入りの80%近くまで低下したが、25日線との下方乖離率は2.15%と小さいため、リバウンド圧力は限定的とみられる。5日線の上方を走る25日線が下降を続けていることもあり、一段安リスクへの留意が引き続き必要だろう。
