[概況]
NY市場に入り発表された10月卸売在庫速報値は予想を下回ったが、9月S&Pケースシラー住宅価格は予想を上回り、続いて発表されたインフレ指標の11月コンファレンスボード消費者信頼感指数も予想を上回るとドルはそれまでの高値を上抜いた。
其の後次期FRB議長が公聴会で「賃金は労働市場のひっ迫を示唆していない。景気に過熱感は全くない」と述べた事にドルは一段安となり、更に北朝鮮が弾道ミサイルを発射したとの報道が流れて、終盤に111.070円まで値下がりした。
しかし其の後上院予算委員会が上院共和党の税制改革法案を可決したとの情報にドルは急騰して引け近くに当日高値111.655円まで上昇し、最後も前日比+35銭高の111.445円と111円半ば付近で引けた。
またユーロは対ドルや対ポンドでの下げからNY市場終盤に当日安値131.750円まで下げ、最後も前日比-20銭の131.975円と132円を割り込み、ポンドはEU離脱交渉が前進するとの見方に上昇(+73銭高)して引けた。不透明感の出ていた米税制改革法案の年内成立が前進を見せた事でドルは買われたが北朝鮮リスクもあり、揉み合い継続と見るのが妥当ではないか。
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