11日の日経平均株価は6日ぶりに小反発し、3万2203円(前日比13円高)で引けた。朝方は、10日の米国株高で投資家心理が改善し、きのう5営業日続落した反動もあり、上げ幅は一時280円近くに達した。ただ、時間外取引で米長期金利が低下するとともに、東京外国為替市場では円が対ドルで一時140円50銭台(取引時間中、前日終値は142円29-30銭)まで上昇。これを受け、先物主導で下げに転じ、110円超下落する場面もあった。一部では、27-28日開催の日銀金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)など金融政策の修正に踏み切るとの思惑も指摘され、円高バイアスが掛かりやすいとの見方もある。
あす12日の日経平均株価は、神経質な展開か。
日本時間12日午後9時30分に発表される米6月CPI(消費者物価指数)を控え、積極的な売買は期待しにくいとみられるが、足元では円高・ドル安が進行し、相場に影響を与えており、引き続き為替にらみの動きとなろう。
市場では、「海外投資家を中心に円売り・株価指数先物買いのポジションがたまっており、そのアンワインド(巻き戻し)の動きが出ている。今後の米株次第では日本株売りが強まる可能性がある」との声が聞かれた。
■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
34097.06 ボリンジャー:+2σ(25日)
33770.35 ボリンジャー:+2σ(26週)
33706.08 新値三本足陽転値
33513.96 ボリンジャー:+1σ(25日)
32930.85 25日移動平均線
32914.22 均衡表転換線(日足)
32887.60 ボリンジャー:+1σ(13週)
32719.33 6日移動平均線
32596.67 均衡表基準線(日足)
32347.75 ボリンジャー:-1σ(25日)
32203.57 ★日経平均株価11日終値
31764.65 ボリンジャー:-2σ(25日)
31624.43 均衡表転換線(週足)
31590.50 ボリンジャー:+1σ(26週)
31211.52 13週移動平均線
31181.54 ボリンジャー:-3σ(25日)
30967.19 均衡表雲上限(日足)
30469.64 75日移動平均線
29855.05 均衡表雲下限(日足)
29760.50 均衡表基準線(週足)
29535.44 ボリンジャー:-1σ(13週)
29410.64 26週移動平均線
28471.46 200日移動平均線
下向きの5日移動平均線下方で高寄りした後は値を消し、ローソク足は陰線で終了。株価上方を走る25日線が2日連続で下降したことと併せて下落圧力の強さを窺わせた。昨日までの5日続落による1563.60円安に対して本日13.84円高と上げ幅は小さく、引き続き下押しリスクへの警戒が必要となろう。
目次
