26日の日経平均株価は小幅続落し、3万2668円(前日比14円安)で引けた。朝方は、25日の米国株高を支えに上昇して始まったが、円安一服が重しとなり、まもなく下げに転じた。自動車など輸出関連株が軟化し、株価指数先物に断続的な売りが出たこともあり、下げ幅は一時190円を超えた。一巡後は、円伸び悩みもあって持ち直したが、買い進む動きにはつながらず、後場は前日終値近辺でもみ合った。FOMCを控え、様子見気分が強まった。
チャート上では、5日移動平均線(3万2569円)を下回ると押し目買いが入るが、一方で25日線(3万2781円)が引き続き上値抵抗線として意識されている。
あす27日の日経平均株価は神経質な展開か。
日本時間27日未明に発表されるFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果や、その後のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見を受け、米国マーケットがどう反応するかが注目される。もっとも、無難に通過したとしても、次は27-28日開催の日銀金融政策決定会合に焦点が移り、「動きづらい状態は続く」との声が聞かれた。
日銀会合では、大規模緩和を維持する公算が大きい。市場機能や金融仲介機能などの副作用にイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の修正で対応する必要性は現時点で乏しいとみられる。ただし、YCCの早期修正観測はくすぶったままであり、イベント通過までは一方的にポジションを傾けづらいだろう。
国内ではアドバンテストの動向が大きな注目を集める。引け後に出てきた1Q決算は、営業利益が前年同期比68%減の143億円と見栄えが悪い。寄った後に買われるかどうかはともかく、半導体株に対する過度な期待ははく落しそうだ。アドバンテストは225構成銘柄でもあるだけに、同社の値動きがあすの日経平均にも大きな影響を与える可能性がある。
ただ、ここからは他にも企業決算が多く出てくる。仮に半導体株が買いづらくなったとしても、決算を手がかりに注目を集める銘柄は多く出てくると思われる。今週は金曜に日銀会合の結果を見極める必要があるが、中銀イベントを通過した後は、多少全体相場が不安定になったとしても、個別の物色が盛り上がると見込まれる。それだけに、FOMCを受けた米国の債券市場が落ち着いたものとなるかが大きく注目される。
■上値・下値テクニカル・ポイント(26日現在)
34253.75 ボリンジャー:+2σ(26週)
34175.41 ボリンジャー:+3σ(25日)
33710.75 ボリンジャー:+2σ(25日)
33246.10 ボリンジャー:+1σ(25日)
33139.38 ボリンジャー:+1σ(13週)
32781.45 25日移動平均線
32777.26 均衡表基準線(日足)
32668.34 ★日経平均株価26日終値
32623.77 6日移動平均線
32424.51 均衡表転換線(日足)
32316.79 ボリンジャー:-1σ(25日)
32279.44 均衡表転換線(週足)
32186.33 均衡表雲上限(日足)
32048.05 ボリンジャー:+1σ(26週)
31943.93 新値三本足陰転値
31852.14 ボリンジャー:-2σ(25日)
31806.86 13週移動平均線
31387.49 ボリンジャー:-3σ(25日)
31098.19 75日移動平均線
30600.28 均衡表雲下限(日足)
30474.34 ボリンジャー:-1σ(13週)
30202.91 均衡表基準線(週足)
29842.34 26週移動平均線
29141.82 ボリンジャー:-2σ(13週)
28759.03 200日移動平均線
ローソク足は小陰線で終了。昨日に続いて5日移動平均線割れから下げ幅縮小に向かう一方で、株価上方で下降を続ける25日線を上回る場面はなく、方向感が定まらなかった。東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は95.65%と中立圏中央の100%に近いこともあり、売り買いどちらも手掛けにくい相場となった。
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