今週は軟調展開となった。日経平均は大発会の1月4日から377円安と大幅に下落し、終値で2万6000円を大きく下回った。米国株が2022年の最終日と2023年の初日の両方で下落したこと、1月3日にドル円が一時130円を割り込んだこと、1月3日の米株市場でテスラやアップルが大幅安となったことなど、多くのネガティブな材料が嫌気された。一方、翌5日は米国株高を受けて上昇し、6日は米国株の大幅安を受けても、売り先行から切り返して3桁の上昇となった。2023年第1週は2勝1敗だが大発会の下げの度合いが大きく、週間では下落。週間では約120円の下落となったが、週初の発射台が低く後半の動きが良かったことから、週足では4週ぶりに陽線を形成した。
来週は神経質な展開か。
月曜9日が成人の日により休場で立ち合いは4日。木曜12日に発表される米12月消費者物価指数(CPI)が注目を集めるだろう。
足元では世界的な金融引き締めへの警戒が改めて強まりつつあり、先月の日銀の金融政策修正がその流れに拍車をかけた。ただ、先月発表された米11月CPIは市場予想を下回るなど、米国の物価指標に関してはピークアウトの兆候も見られる。
米CPIがそこまで強い内容とならなければ、米長期金利の低下を促して一気にリスク選好ムードが高まる展開も期待できる。一方、強い内容となれば、その逆の展開が想定される。同指標を消化する金曜13日の値動きが、週の方向性にも大きな影響を及ぼすことになるだろう。
なお、国内では決算発表が多く、安川電機やファーストリテイリングなど注目度の高いところも出てくる。個別の物色が活況になると思われる点は、一定程度日本株を下支えすると考える。
リオープン(経済活動再開)が相対的に遅れた日本経済には伸び代が残り、インバウンド(訪日外国人観光客)消費の拡大も期待できる局面だ。防衛や少子化対策、GX(グリーントランスフォーメーション)といった国策分野も含め、個別の手掛かり材料は決して少なくなく、折に触れて物色されよう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(6日現在)
27271.74 200日移動平均線
27249.41 13週移動平均線
27241.34 75日移動平均線
27140.86 均衡表雲下限(日足)
27082.09 均衡表転換線(週足)
27049.39 25日移動平均線
27042.68 均衡表基準線(日足)
26820.52 均衡表雲下限(週足)
26674.46 ボリンジャー:-1σ(26週)
26491.50 ボリンジャー:-1σ(13週)
26387.72 新値三本足陽転値
26207.27 ボリンジャー:-1σ(25日)
26141.19 均衡表転換線(日足)
26006.70 6日移動平均線
25973.85 ★日経平均株価6日終値
25861.14 ボリンジャー:-2σ(26週)
25733.60 ボリンジャー:-2σ(13週)
25365.14 ボリンジャー:-2σ(25日)
25047.83 ボリンジャー:-3σ(26週)
24975.69 ボリンジャー:-3σ(13週)
ローソク足は中陽線を描き、終値は昨年12月27日以来の5日移動平均線超え。一目均衡表では基準線と転換線が昨日に続いて横ばいで終了。週足のローソク足が4週ぶりに陽線を引いたこともあり、下落圧力がやや後退した形状となった。ただ、本日高値は昨年大納会安値を上端とするマド埋めに33.86円足りなかった。昨年12月14日高値から今年1月4日安値まで2533.80円安に対して、本日高値は372.17円の値戻しにとどまったこともあり、リバウンドは力不足だった。
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