神経質な展開か

 
14日の日経平均株価は大幅反落し、2万7963円(前週末比300円安)と安値で引けた。朝方は、前週末の米国株高を支えに買いが先行したが、まもなく下げに転じた。前週末に日経平均が大幅高を演じた反動で利益確定売り優勢に傾き、円高も輸出関連株の重しとなり、引けにかけて下げ幅を拡大した。なかで、ソフバンGの株価が大幅に下落し、マイナス寄与度が182円弱となり、指数に響いた面もある。
市場では、「ここからの上値は重いとみられるが、直近のチャート好転を踏まえると、下に仕掛ける動きも出にくい」との声が聞かれた。
 
きょうはマザーズ指数やグロースコア指数が終日強かった。マザーズ指数は8月につけた直近高値を上回り、グロースコア指数も8月の戻り高値に接近している。
マザーズ指数は週明けから52週線(759p、14日時点、14日終値は773p)を超えてきたが、これは今年初めてのこと。今週の動向が大きく注目される。
 
 
あす15日の日経平均株価は神経質な展開か。
FRB(米連邦準備制度理事会)が利上げペースを緩めるとの観測が下支え要因として引き続き意識されるなか、15日のブレイナードFRB副議長やウィリアムズNY連銀総裁の討論会など今週はFRB高官の発言が相次ぐだけに注視する必要があるだろう。また、日本時間14日午後6時半から米中首脳会談がインドネシアで行われる。両国の対立が衝突に発展しないよう、首脳レベルで意思疎通を深めるのが主な狙いとされるが、その行方も気になる。同15日午前11時には中国10月工業生産、中国10月小売売上高など重要経済指標が発表され、結果次第では日本株に影響を与える可能性もあるだろう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(14日現在)
 
29042.97  ボリンジャー:+2σ(26週)
28815.22  ボリンジャー:+2σ(13週)
28699.83  ボリンジャー:+3σ(25日)
28218.18  ボリンジャー:+1σ(26週)
28217.96  ボリンジャー:+2σ(25日)
28130.50  ボリンジャー:+1σ(13週)
 
27963.47  ★日経平均株価14日終値
 
27798.22  6日移動平均線
27738.76  均衡表雲上限(週足)
27736.09  ボリンジャー:+1σ(25日)
27680.78  均衡表転換線(日足)
27628.00  75日移動平均線
27445.78  13週移動平均線
27422.37  均衡表雲上限(日足)
27393.40  26週移動平均線
27371.50  均衡表基準線(週足)
27283.48  均衡表基準線(日足)
27254.22  25日移動平均線
27199.74   新値三本足陰転値
27150.91  200日移動平均線
27009.87  均衡表雲下限(週足)
26975.75  均衡表転換線(週足)
26825.72  均衡表雲下限(日足)
26772.35  ボリンジャー:-1σ(25日)
26761.05  ボリンジャー:-1σ(13週)
26568.61  ボリンジャー:-1σ(26週)
26290.48  ボリンジャー:-2σ(25日)
26076.33  ボリンジャー:-2σ(13週)
25808.61  ボリンジャー:-3σ(25日)
 
 
ローソク足は下ヒゲのない「陰の大引け坊主」を示現し、売り圧力の強まりを窺わせた。寄り値が先週末終値を、終値が先週末寄り値をそれぞれ上回って「かぶせ線」を形成しており、天井到達リスクが意識される。
もっとも、株価下方では25日移動平均線が上向きをキープし、一目均衡表では三役好転下の強気形状にあり、大勢では依然として買い手優位の地合いが続いている模様。
 

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