神経質な展開か

30日の日経平均株価は大幅反発し、2万8195円(前日比316円高)引けとなった。米金融引き締めの長期化懸念から、きのう大幅下落(762円安)した反動で自律反発狙いの買いが先行した。時間外取引での米株価指数先物高も支えとなり、上げ幅は一時350円を超えた。米金融引き締めが当面必要とのパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言に端を発し株価変調はいったん落ち着きを取り戻し、心理的なフシ目となる2万8000円台をすかさず回復した。ただし、「短期マネーは動いているが、腰の入った買いはみられない」との見方もあり、買いに持続性があるかが問われるだろう。
 
 
あす31日の東京株式市場は、神経質な展開か。
現地30日には8月の米消費者信頼感指数、米6月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数などが発表されるほか、米リッチモンド連銀のバーキン総裁やニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁の発言も予定されおり、米国株式の反応が注目される。週末の米8月雇用統計に向けて重要指標が相次ぐだけに「米経済指標にらみで揺れる場面もあろう」との声が聞かれた。
 
週足チャートでは52週線(2万7862円、30日時点)に接したところで切り返している。同水準をサポートに戻りに勢いをつけることができるかが注目されるだろう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(30日現在)
 
29222.77  新値三本足陽転値
29208.94  ボリンジャー:+2σ(25日)
29049.57  ボリンジャー:+2σ(26週)
28737.13  ボリンジャー:+1σ(25日)
28519.28  ボリンジャー:+1σ(13週)
28469.46  均衡表転換線(日足)
28373.93  均衡表基準線(日足)
28326.86  6日移動平均線
28265.33  25日移動平均線
 
28195.58  ★日経平均株価30日終値
 
28145.53  ボリンジャー:+1σ(26週)
27793.52  ボリンジャー:-1σ(25日)
27738.76  均衡表雲上限(週足)
27584.30  均衡表転換線(週足)
27518.69  200日移動平均線
27517.46  13週移動平均線
27335.84  75日移動平均線
27321.72  ボリンジャー:-2σ(25日)
27243.39  均衡表雲下限(週足)
27241.49  26週移動平均線
26954.99  均衡表雲上限(日足)
 
高値と安値も前日から切り上がり、ローソク足は陽線を描いたが、高値は25日移動平均線(28265.33円)や8月17日高値から昨日安値まで1434.65円安の3分の1戻し28266.34円に届かず、上値での強い売り圧力を窺わせた。一目均衡表では遅行線が強気シグナル発生を再開して三役好転による買い手優勢の形状に復帰したが、転換線が下降を続けており、一定の下押し圧力が残っている模様だ。
 

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