神経質な展開か

 
 
 
3月最後の取引となる本日の市場は日経平均が5日ぶりに大幅反落。終値は前日比253円安の2万9178円だった。前日の米株安を受けて朝方から売りが先行。米投資会社ア-ケゴスに関する損失拡大の影響も読めず金融株は不安定な動きとなった。
一方、1ドル=110円台まで入った円安が支えとなり売り一巡後は一時下げ幅を縮小。景気回復を見越してバリュー株にも小口買いが入った。しかし、年度最終日とあって終盤は再び戻り売りに押されてしまった。
 
終値(2万9178円)が始値(2万9278円)を下回り、例年の年度末のアノマリー通り陰線を形成した。きょうに関しては、過去の傾向を参考に買いを手控えていた投資家も多いと思われる。ただ、多くの業種が下落し、値がさ株も弱かった中では、そこまで下に値幅は出ておらず、かなり健闘したと言える。
 
金利上昇が逆風となるマザーズ銘柄は強さが目立った。あすからは、名実ともに新年度相場となる。バリュー株が相対的に強く、グロース株が敬遠されていたこれまでの傾向に変化が出てくるのかには注意を払っておきたい。
 
明日4月1日は名実ともに新年度入りとなるが、米イベントをにらみ日経平均株価は神経質な展開が予想される。
現地3月31日には、バイデン米大統領が巨額なインフラ投資計画を明らかにする。大規模財政出による米長期金利の上昇が改めて懸念されるほか、増税に言及するとの見方もあり、株価押し下げ要因になる可能性がある。
さらに、週末2日に発表される米3月雇用統計は大幅増加が観測され、景気回復の強さが意識されれば、米金利高に動き、グロース(成長)株売りにつながる不安もある。いずれにしろ、無難に通過できるかが注目されるが、結果次第で投資家心理が揺れることも考えられる。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(31日現在)
 
30261.45  ボリンジャー:+2σ(25日)
29921.09  新値三本足陽転値
29798.44  ボリンジャー:+1σ(25日)
29646.37  ボリンジャー:+1σ(13週)
29606.76  均衡表雲上限(日足)
29396.79  均衡表基準線(日足)
29342.43  ボリンジャー:+1σ(26週)
29335.44  25日移動平均線
29214.42  均衡表転換線(日足)
29181.80  均衡表転換線(週足)
 
29178.80  ★日経平均株価31日終値
 
29051.35  6日移動平均線
28997.38  13週移動平均線
28872.44  ボリンジャー:-1σ(25日)
28561.68  75日移動平均線
28520.80  均衡表雲下限(日足)
28409.44  ボリンジャー:-2σ(25日)
28348.39  ボリンジャー:-1σ(13週)
27946.44  ボリンジャー:-3σ(25日)
27699.39  ボリンジャー:-2σ(13週)
27178.50  26週移動平均線
27050.40  ボリンジャー:-3σ(13週)
26831.50  均衡表基準線(週足)
25418.06  200日移動平均線
 
 
ローソク足は下ヒゲの短い陰線で終了し、5日線や25日線を下回った。一目均衡表では転換線が横ばいから下向きに変化したこともあり、売り圧力の増大を窺わせた。ただ、25日線下では5日線が上向きをキープし、25日線との距離を縮めた。RSI(14日ベース)が49.60%と中立圏中央にあり、足元では売り買いの力関係が拮抗している模様だ。
 
 

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