神経質な展開か。

 
10日の日経平均株価は続落し、2万6167円(前日比152円安)引けとなった。朝方は、9日の米国株式市場で主要3指数が年初来安値を更新した流れを受け、一時は2万6000円を大きく割り込み、540円超下落する場面があった。
ただ、時間外取引での米株価指数先物高が支えとなり、一巡後は下げ幅縮小の流れとなり、後場終盤には一時72円安まで引き戻した。終値で2万6000円を死守し、下ヒゲの長い陽線を描いたことで目先底打ちの様相ながら、「トレンド的には下向き」との声も聞かれた。
 
日経平均は下落したものの、大きく下げたところからはかなり持ち直した。マザーズ指数が取引時間中の年初来安値を更新したところで売り崩されなかったことと併せて、きょうは底力を見せた。
 
 
 
あす11日の日経平均株価は、神経質な展開か。
米金融引き締めへの警戒感や中国の景気減速懸念など外部要因に不透明感が続く中、現地11日発表の米4月CPI(消費者物価)を控え、結果を見極めたいとの空気から、様子見気分に傾く可能性がある。ただ、主要企業の22年3月期決算が相次ぐ中、国内製造業トップのトヨタ <7203> が取引時間中(午後1時25分予定)に決算を開示する。市場の関心度が高いだけに23年3月期業績見通しとともに、株価がどう反応するかが注目される。
早期に次の節目である2万6500円台を回復して、底割れ懸念を払しょくしたいところだ
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(10日現在)
 
27537.02  ボリンジャー:+1σ(13週)
27525.24  26週移動平均線
27456.17  ボリンジャー:+1σ(25日)
27321.34  均衡表基準線(週足)
27027.64  均衡表基準線(日足)
26999.87  25日移動平均線
26935.95  75日移動平均線
26878.06  均衡表雲上限(日足)
26814.84  13週移動平均線
26778.97  均衡表転換線(週足)
26686.04  均衡表雲下限(日足)
26590.51  6日移動平均線
26543.57  ボリンジャー:-1σ(25日)
26505.32  ボリンジャー:-1σ(26週)
26489.83  均衡表転換線(日足)
 
26167.10  ★日経平均株価10日終値
 
26092.65  ボリンジャー:-1σ(13週)
26087.27  ボリンジャー:-2σ(25日)
25630.96  ボリンジャー:-3σ(25日)
25485.40  ボリンジャー:-2σ(26週)
25370.47  ボリンジャー:-2σ(13週)
24648.28  ボリンジャー:-3σ(13週)
 
 
ローソク足は小陽線の胴体から短い上ヒゲと長い下ヒゲを出して十字線に似た形状を描いた。下ヒゲは25773.83円まで伸びて3月16日高値を下端とするマドを埋めており短期的な底値到達の可能性が意識される。
 
ただ、一目均衡表では昨日に三役逆転を形成したばかりで、売り手優勢の形状。本日は基準線と転換線がともに下向きで引けており、強い下落圧力が推察される。25日移動平均線(本日26999.87円)とのマイナス乖離率はザラ場安値でも4.54%と売られ過ぎラインの5%には届いていないため、十字足状のローソク足がダマシに終わるリスクもある。25日線の63.92円下には下向きの75日線が位置してデッドクロス形成が迫っていることもあり、下落トレンド延長に依然として警戒が必要だろう。
 

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