皆既日食

「皆既日食」
 
 週末のNY株式は続落。
もっとも64日ぶりに1%以上の下落となった木曜よりは下落幅を縮小した。
バノン首席戦略官兼大統領上級顧問の更迭は当初株高要因と解釈されたが徐々にマイナス要因化した印象。
「トランプ政権発足時に抱いた投資家の期待すべてに疑問が深まり、株価修正が起こった」との声も聞こえる。S
&P500は大統領選以降、13.4%上昇した水準。
直近2週間で2.1%値下がりした。
50日移動平均を1%ほど下り200日移動平均に接近。
NYダウは0.8%安で2週続落。S
&Pは0.6%で2週続落。
NASDAQは0.6%下落で4週続落(累計2.7%下落)。
「株式相場は例年低調とされる月を迎えており、今後数週間はさらなる試練に直面する」という悲観論も結構首肯できる状況。
債券市場はほぼ横ばい。
10年国債利回りは2.197%。
フィンランド南西部トゥルクでの殺傷事件もマーケット的にネガティブ視された格好。
ミシガン大消費者信頼感指数は97.6と、1月以来の水準に上昇。
米経済の堅調さを裏付けたとの指摘もある。
経済のファンダメンタルズではなく、外部材料をデフォルメした市場展開ということでもあろう。
欧州株式市場はマチマチの展開。
週明けのアメリカは本土では38年ぶりとなる皆既日食の予定。
西海岸オレゴン州から東海岸サウスカロライナ州まで14州を横断するという。
本土を横断する皆既日食は99年ぶり。
100年に1回の日だけに渋滞だけでなく様々な市場的試練があるのかも知れない。
月が太陽を完全に隠すことで、太陽光発電の出力が一時的に減少。
カリフォルニア州で太陽発電の出力が561万キロワット失われるとの試算もある。
皆既日食が始まるのは米西部時間の21日午前10時(日本時間22日午前2時)。
米国の広い地域で観測できるのは1979年以来で、観測地域全体の住民は人口の約6割に相当する約2億人。
交通渋滞も予測されており「皆既日食で暗くなってもブレーキを踏むな」というのが週初のアメリカの合言葉だという。
 
 
先週は先行き不透明感から上値の重い展開。
週末にかけては、米国の政治リスクが意識され欧州各国のテロ発生などを受けてNY株式が大幅安。
日本株も一段安となった。
日経平均は週間では約259円の下落。
週足では2週連続で陰線。
日経平均・TOPIXともに3日続落。
月曜が4日続落となれば今年の続落限界水準というのは救いだろうか。
週間ベースでは、日経平均株価は1.3%安、5週続落(累計3.2%下落)。
TOIXは1.2%安で2週続落(同2.1%下落)。
東証マザーズ指数は0.6%高と4週ぶりの反発。
日経ジャスダック平均は0.8%高で3週ぶりの反発。
東証2部指数は0.5%高で2週続伸。
「今週は前半軟調、後半堅調の展開」という見方もあるが逆の動きも想定されようか。
「週末の再下放れはダブルでショック。
3月~4月相場に似た状況となってきた」という声もある。
21日から米韓合同軍事演習がスタート。
25日は北朝鮮の「先軍節」。
北朝鮮リスクが再び意識されると思わぬ先物売りの可能性もある。
もっとも空売り比率は42.2%。
もう少し増加して45%台に乗れば株価反転水準。
そろそろ限界値だ。
0.03%まで低下した10年債利回り(価格は上昇)が上昇することが株価の落ち着きの第一歩になるのだろう。
NYの週明けは皆既日食の予定。
日本で皆既日食が観測されるのは約18年後。
部分日食は約1年5カ月後。
日経平均の25日移動平均からの乖離はマイナス2.3%。
騰落レシオは99.77%。)
サイコロは3勝9敗で25.0%。
中途半端な底打ち数字。
 
 
NYダウは76ドル安の21674ドルと続落。
NASDAQは5ポイント安6216ポイント。
S&P500は4ポイント安の2455ポイント。
ダウ輸送株指数は575ポイント安の9095ポイント。
3市場の売買高は68億株。
CME円建ては大証比5円高の19445円。
ドル建ては大証比15ポイント高の19455ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比20円高の19460円。
ドル円は109.17円。
10年国債利回りは2.197%。
非公式外資系5社動向は売り970万株、買い840万株。
金額ベースは49億円の売り越し(3日連続)。
売りは小売・石油・証券・銀行・鉄鋼セクターなど。
買いは精密・食品・機械・自動車・建設・鉱業・サービスセクターなど。
売買交錯は通信、情報通信セクターなど。
 
◇━━━ カタリスト ━━━◇
 
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(兜町カタリスト櫻井)

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