波乱含みの展開か

 
 
今週は軟調な展開となった。
大統領選を翌週に控える中、米国株が大きめの下落となった。追加経済対策協議の難航や、新型コロナウイルスの感染拡大懸念が売り材料となり、28日には欧米株がそろって大きく崩れる場面もあった。こういった動きに対して、日経平均は木曜までは非常に底堅い動きを見せた。ソニーが大幅高となるなど、決算銘柄の強い上昇が相場を下支えした。しかし、金曜30日は警戒ムードが強まり大幅安。週末値で2万3000円を割り込んだ。
マザーズ指数も週間で6%超の下落となり、1200pを割り込んだ。
日経平均は週間では約539円の下落。週足では3週連続で陰線を形成した。
 
 
来週は波乱含みの展開か。来週は米国発の材料が多い。
最大の注目は大統領選で、速報を最初に消化する4日は、関連報道に振り回されることになりそう。
大統領選後にはFOMC(4日~5日)がある。
市場にはトランプ氏とバイデン氏のどちらかが圧倒的に有利な状況となり、早めに勝利宣言を出せれば「ポジティブサプライズで株は上がる」との声も出ている。
とはいえ郵便投票の問題もあり、いつ決着がつくか分からない状態が続く可能性は小さくない。そうなれば「新型コロナウイルス感染拡大も嫌気され、軟調な地合いのなかNYダウは一段の下値を探るかもしれない」とみられている。
選挙結果が売りを誘った場合には、FRBがクッション役として立ち回る展開が期待できる。ただ、足元の米国株も不安定となっており、リップサービスなどがなければ、失望売りを誘う展開も想定される。
 
10月のISM製造業景気指数、ISM非製造業指数など注目度の高い指標の発表もあり、週末には10月の雇用統計の発表も控える。これら米国要因を吟味しながら神経質な地合いが続くだろう。ただ、国内では引き続き決算発表が多い。個別の活況が見込まれる分、底堅さは維持されると考える。
 
日経平均株価の下値メドはまずは8月28日安値2万2594円、続いて200日移動平均線のある2万2000円近辺とみられている。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント
 
23370.72  6日移動平均線
23337.03  均衡表基準線(日足)
23325.39  均衡表転換線(日足)
23302.15  均衡表転換線(週足)
23264.26  ボリンジャー:-1σ(25日)
23199.67  均衡表雲上限(日足)
23165.62  13週移動平均線
23120.75  75日移動平均線
23081.82  ボリンジャー:-2σ(25日)
 
22977.13  ★日経平均株価30日終値
 
22899.38  ボリンジャー:-3σ(25日)
22837.89  ボリンジャー:-1σ(13週)
22646.11  均衡表雲下限(日足)
22521.19  26週移動平均線
22510.16  ボリンジャー:-2σ(13週)
22182.43  ボリンジャー:-3σ(13週)
21996.10  200日移動平均線
21587.26  均衡表基準線(週足)
21552.06  ボリンジャー:-1σ(26週)
20582.93  ボリンジャー:-2σ(26週)
 
 
ローソク足は胴体の長い大陰線を引いてほぼ安値引け。25日線は下降を開始し、短期的な下落局面入りを示唆している。日足の一目均衡表ではローソク足が雲中に沈んだほか、転換線がわずかに下降に転じた基準線を下回った。
 
また、遅行線が弱気シグナル発生を開始し、三役好転後の強気形状が大きく崩れた。TOPIXや東証1部単純平均では雲下限割れを窺う位置で大引けを迎えており、目先は一段安リスクに留意が必要となるだろう。
 

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