波乱含みの展開か。

今週は、週間では小幅高。
12月相場に突入した初日の2日の日経平均は大幅高となり、終値ベースでの年初来高値を更新した。
しかし、トランプ米大統領がブラジルとアルゼンチンに鉄鋼関税を課すと表明したほか、米中交渉に関しても合意が来年の大統領選後になるとの見方が出てきたことなどから失速した。以降は方向感に欠ける地合いが続いた。
ただ、下げ局面では新興市場に底堅さが見られ、中小型株の活況が続いたことが全体を下支えした。また、政府が経済対策を発表したことも投資家の物色意欲を刺激した。
日経平均は週間では約60円上昇したが、週足ではほぼ横ばいに近いものの、陰線を形成した。
 
来週は、波乱含みの展開か。
米国の中国に対する制裁関税引き上げ期限の15日が目前に迫る中、10~11日にはFOMCがあり、12日には英国総選挙やECB理事会が予定されている。
国内は、日銀短観や機械受注など重要指標の発表が目白押しで、米国や中国でも注目指標が出てくるが、これらが霞んでしまうくらいビッグイベントが集中している。
米国が関税引き上げを見送るかどうかが最大の注目点。
期限は15日だが、13日(金)までに具体的な話が出てこない場合には、東京株式市場では引き上げを意識せざるを得なくなるだろう。
FOMCは、今回、利下げは見送りが濃厚だが、一段の利下げを期待しているトランプ大統領が不満を示す可能性があることから、市場のセンチメントが悪化していた場合には、サプライズがないことが失望売りを誘う可能性はある。英国の選挙も結果次第では当然市場のかく乱要因になる。メーンシナリオは、米国はこのタイミングでの関税引き上げを見送り、それを受けて楽観ムードが優勢になるという展開。
しかし、すべての材料がネガティブに作用して、一気にリスクオフムードが強まる可能性も否定はできない。
 
来週も引き続き2万3000~3500円のレンジ相場を続ける可能性は高いだろう。
ただ、東証小型株指数やジャスダック平均が6日も年初来高値を更新しており、個人好みの小型内需株がより基調を強めていることは相場にとってプラス材料だろう。
 
 
 
 
■テクニカル・ポイント(6日現在)
 
24601.22  ボリンジャー:+3σ(26週)
24595.63  ボリンジャー:+3σ(13週)
23929.26  ボリンジャー:+2σ(13週)
23736.05  ボリンジャー:+3σ(25日)
23692.73  ボリンジャー:+2σ(26週)
23587.51  ボリンジャー:+2σ(25日)
23438.97  ボリンジャー:+1σ(25日)
 
23354.40  ★日経平均株価6日終値
 
23332.16  6日移動平均線
23326.42  均衡表転換線(日足)
23290.43  25日移動平均線
23262.90  ボリンジャー:+1σ(13週)
23156.83  均衡表基準線(日足)
23141.89  ボリンジャー:-1σ(25日)
23038.58   新値三本足陰転値
22993.35  ボリンジャー:-2σ(25日)
22844.81  ボリンジャー:-3σ(25日)
22784.24  ボリンジャー:+1σ(26週)
22596.54  13週移動平均線
22458.47  均衡表転換線(週足)
22437.69  均衡表雲上限(日足)
22187.88  75日移動平均線
21930.17  ボリンジャー:-1σ(13週)
21875.75  26週移動平均線

終値は25日線とその上を走って上向きに転換した5日線を超え、短期的な上昇トレンド復帰を示唆した。
一目均衡表では基準線と転換線がともに横ばいで目先のもみ合い継続を示唆したが、ボリンジャーバンドでは中心線と+1σで形成するレンジ内で推移。-2σから+2σまでの各線が中心線に向かう5本線収束が本日も続いており、もみ合い離脱の接近が予想される。
 
RSIは51.46%(昨日54.27%)に小幅低下し、10月29日の90%台からのRSI低下トレンドの継続を窺わせ、来週もRSI低下が株価を圧迫するリスクに留意したい。

 

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