週明けのNY株式市場で主要3指数はそろって反落。
ブルームバーグの報道は「下院共和党が法人税減税の段階的な導入を検討している」。
トランプ政権の税制改革に対する不透明感が強まり売りもの優勢との解釈。
法人税率を20%に一気に引き下げるのではなく5年かけて下げる案を検討しているという。
法人税減税の恩恵が大きいとみられる内需関連や中小型株の下落が大きかった。
「ロシア疑惑」の捜査進展も悪材料視された。
化学のスリーエムや医薬品のメルクなどのディフェンシブ銘柄が下落。
半導体のAMDや携帯電話Tモバイル、とスプリントの下げがきつい。
小型株のラッセル2000指数は1%以上の下落となった。
一方好調だったのがアップル。
11月3日に販売予定の「iPhone X」に関して「需要が並外れている」と報じられたことを好感。
「生産能力を倍増させた」と報じられたことも追い風となった。
アップル株のNYダウ上昇寄与度は25ドル。
10年国債利回りは低下(価格は上昇)。
11月2日発表予定のFRBの次期議長にパウエル理事が有力との観測。
「利上げが緩やかなペースにとどまる」と見方が拡大した。
もっとも「週末の雇用統計を控えて動きにくい」という声も聞こえる。
日経平均は3円高で3日続伸。
ただTOPIX、JPX400はマイナス。
「日経平均自体も日中取引5時間のうち2時間ほどは水面下。
プラスで終わったのはマグレのようなものかもしれない。
10月最終日。
昨日までは20勝1敗。それなりの記録のはず」という声が聞こえる。
売買代金は4兆373億円と2016年2月12日の4兆1814億円以来の水準。
前回は下落での4兆円だったか「3円高」でも違いは大きい。
騰落レシオ(25日)は130%(27日は125%)に上昇。
直近のピークは17日の138%だった。
25日線(21052円)からのかい離はプラス4.6%。
サイコロも11勝1敗で91.7%のまま。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲14.330%(前日▲14.147%)。
買い方は▲1.515%(前日▲2.062%)。
2015年6月24日の▲1.639%に近づいてきた。
というかそろそろ限界水準だろう。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率(松井証券速報)で売り方は▲11.22%。
9月7日に0.06%だったから相当落ち込んできた。
買い方は▲8.51%。
9月7日に▲20.66%まで落ち込んだが6月27日の▲5.12%に近づいてきた。
気になるのは空売り比率の44.0%。
今年の記録は4月6日と9月5日の45.2%だからこれだけ見れば「ほぼ底打ち」という奇妙な状態だ。
東証1部の単純平均は昨日5.56円高の2868.86円と着実に上昇している。
昨日前場のTOPIXの下落率は0.08%。
日銀は今月始めてETFを購入した。
購入額は709億円で前月の739億円から減少したのも気にかかる。
225先物大証夜間取引終値は日中比110円安の21910円。
月足陽線基準は20400円。
9月高→10月高のアノマリーは成立。
次は「10月高→来年2月高」のアノマリーに期待したいところ。
(兜町カタリスト櫻井)
