今週は、日経平均は週明け23日に強い上昇となり、終値で2万7000円台を回復。
しかし、24日から26日までは3日続落とさえない動きが続いた。米国でスナップ株が暴落したことで、グロース株に対する懸念が再燃。ダウ平均の上昇が続く中でも、米株先物の動向などに神経質となり、場中に上値が重くなることが多かった。米小売株の多くが決算を受けて大幅高となったことを好感して、金曜27日は3桁の上昇。ただ、この日も2万7000円に接近したところでは上値が抑えられた。
週を通して方向感は定まらなかったものの、日経平均は週間では約42円の上昇。週初の発射台が高く、週足では陰線を形成した。
来週は横ばい展開か。上値が重く下値は堅い展開が続く可能性がある。
6月相場に入り、週末には米5月雇用統計の発表が控えている。
基本的には雇用統計前で様子見姿勢が強まる展開を想定。週明け5月30日は戦没者追悼記念日で米国が休場ということもあり、早いうちから閑散相場に突入する可能性もある。
米国の決算発表も一巡し、個別の材料は少ない一方、月末月初で日米の経済指標の発表は多い。指標に対する一喜一憂が続き、方向感が定まらないと思われる。
米国の長期金利は足元では低下傾向にある。また、米国株にはようやく下げ止まり感が出てきており、これらの点は相場を下支えする。一方、雇用統計の結果次第では改めて米国の金融引き締め強化が意識されることから、高くなれば戻り売りが上値を抑えることになるだろう。
日経平均株価は、年初からの価格帯別累積売買代金で2万6500円-2万7000円のゾーンが多く、上値では戻り売りが出やすいだろう。半面、バリュエーション的には売り込みにくいとの見方もあり、下値拾いの買いも入りやすい。特段の材料が浮上しなければ、「戻り売り・押し目買いの流れに変わりはない」との声が聞かれる。
■上値・下値テクニカル・ポイント(27日現在)
28221.83 ボリンジャー:+2σ(13週)
27946.58 200日移動平均線
27790.82 ボリンジャー:+3σ(25日)
27525.36 ボリンジャー:+1σ(13週)
27422.67 ボリンジャー:+2σ(25日)
27343.85 26週移動平均線
27054.51 ボリンジャー:+1σ(25日)
27034.95 均衡表基準線(週足)
26984.78 均衡表転換線(週足)
26828.89 13週移動平均線
26800.99 75日移動平均線
26789.77 均衡表雲上限(日足)
26781.68 ★日経平均株価27日終値
26758.84 6日移動平均線
26686.36 25日移動平均線
26634.38 均衡表基準線(日足)
26601.64 均衡表転換線(日足)
26510.28 均衡表雲下限(日足)
26460.52 ボリンジャー:-1σ(26週)
26318.21 ボリンジャー:-1σ(25日)
26132.42 ボリンジャー:-1σ(13週)
25950.06 ボリンジャー:-2σ(25日)
終値は25日移動平均線を再び上回り、下値不安は後退した格好となった。反面、節目の2万7000円近くで高寄りした後は上げ幅を縮小。ローソク足は陰線を描いて上値の重さを再確認する形にもなった。一目均衡表では雲上限抜けで寄り付いたが、終値は雲中へ押し戻された。本日終値近辺では、上方に75日線(26800.98円)、下方には5日線(26762.79円)や25日線(26686.36円)と狭い値幅に主要線が並んで膠着感の強まりを示しており、来週は持ち合い放れのタイミングを窺う相場になりそうだ。
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