様子見ムードの展開か

12日の日経平均株価は大幅に3営業日続伸し、2万8542円(前週末比327円高)引けとなった。前週末の米国株式市場で金利上昇への警戒感が後退し、主要3指数が上昇した流れを受け、上げ幅は一時400円近くに達した。一巡後、戻り売りや利益確定売りに伸び悩む場面もあったが、その後は限定的ながら持ち直した。
チャート上では、ほぼ半月ぶりに2万8500円台を回復し、基調の強さが指摘される一方、直近3連騰で上昇ピッチの速さから戻り売りを警戒する向きもある。
 
あす13日の東京株式市場は、様子見ムードの展開か。
日本時間13日夜に注目の米8月CPI(消費者物価指数)が発表され、結果を見極めるまでは積極的な売買は手控えられよう。同指数の前年同月比上昇率は6月の9.1%をピークに7月は8.5%に低下し、8月も伸び率鈍化が予想され、トレンド転換への期待があるものの、確認するまでは動きにくい。
むろん、「来週の9月FOMC(米連邦公開市場委員会)での大幅利上げをいったん織り込み、入国者数の上限撤廃が検討されるなど市場ムードが良くなっている」との声も聞かれ、売り込みにくい面もあるだろう。
 
短期的な過熱感は意識されるが、日足チャートでは75日線までで下げ止まり、その後の上昇で25日線を明確に上に抜けている。チャート好転でむしろここから買いの勢いが強まりそうでもある。下げたとしても程よいクールダウンと受け止められる可能性が高く、売り方の撤退で踏み上げ的な上昇が続くシナリオも意識しておく必要があるだろう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(12日現在)
 
29749.36  ボリンジャー:+3σ(25日)
29558.61  ボリンジャー:+2σ(13週)
29261.03  ボリンジャー:+2σ(25日)
29066.47  ボリンジャー:+2σ(26週)
28772.71  ボリンジャー:+1σ(25日)
28631.30  ボリンジャー:+1σ(13週)
 
28542.11  ★日経平均株価12日終値
 
28284.38  25日移動平均線
28245.74  均衡表基準線(日足)
28235.17  ボリンジャー:+1σ(26週)
28007.24  均衡表転換線(週足)
27940.80  均衡表転換線(日足)
27916.43  6日移動平均線
27796.05  ボリンジャー:-1σ(25日)
27738.76  均衡表雲上限(週足)
27703.99  13週移動平均線
27619.61   新値三本足陰転値
27477.30  75日移動平均線
27444.85  200日移動平均線
27436.73  均衡表雲上限(日足)
27403.87  26週移動平均線
 
 
ローソク足はマド空けを伴って上げ、小陽線で終了。終値は節目の28500円を上回った。株価下方では5日や25日の各移動平均線が上昇角度を増し、買い圧力の強さを窺わせた。一目均衡表では遅行線の応当日株価上昇で弱気シグナル発生が警戒されたが、株価の上昇で回避した格好。25日線との上方乖離率は0.91%と小さく、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は101.36%と中立圏中央の100%付近にとどまっており、過熱感は乏しい。
 
 

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