様子見ムードが広がりそう

20日の東京株式市場は、前日比595円34銭安の2万392円58銭と大幅に3日続落。3月26日の年初来安値(2万617円86銭)を大きく割り込んで取引を終えた。
中国・上海総合指数が3日続落し、弱含みで推移したことや、時間外取引での米株価指数先物が下落に転じたことなどが重しだった。
 
市場関係者からは「根底にあるのは、米中貿易摩擦に起因する世界景気減速への不安感から買い手不在が深刻になっていること。きょうは、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果で、米連邦準備制度理事会(FRB)のバランスシートを毎月500億ドルのぺースで今後も縮小し続ける方針を表明するなど、今後の利上げに対する姿勢がやや強めで、市場が想定したよりも“タカ派的”との受け止めが広がり、これが日米株価の下落を招いたようだ。
 
 
明日(21日)の東京株式市場は、様子見ムードが広がりそう。軟地合いが続くなか、3連休となることもあり、積極的に買いポジションを取りに行く動きは限られそうだ。
 
きょう日経平均株価が大幅安して3月につけた年初来安値を更新するという極めて厳しい投資環境のなかで、足もと先行き不安感は増幅しており下値模索の推移を強いられることになりそうだ。
 
三連休を控えた週末のあすは、もう一段の売りに押される展開が想定される。水準的には3月の安値に達したことで、いったん売りは止まっても良さそうで、急速に世界株安の雰囲気が強まってきたため、各国要人からのリップサービスなどがあれば、一定程度は戻す展開にも期待はできる。
ただ、今年のイベントをほぼ消化したタイミングで年初来安値を更新したというのは印象が悪く、年末にかけては年またぎのリスクを回避したい投資家からの売りが上値を抑えるだろう。押し目買いに関しては、直近で安値をつけた銘柄はまだ売られるとみておいた方が良く、底固めが十分進んだ銘柄を狙いたい。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(20日現在)
 
22280.53  200日移動平均線
22157.35  均衡表雲下限(日足)
22148.70  13週移動平均線
22119.62  ボリンジャー:+1σ(25日)
21684.43  均衡表雲下限(週足)
21658.88  25日移動平均線
21577.05  ボリンジャー:-1σ(26週)
21490.86  均衡表転換線(週足)
21490.86  均衡表基準線(日足)
21198.98  6日移動平均線
21198.14  ボリンジャー:-1σ(25日)
21173.25  ボリンジャー:-1σ(13週)
21148.02  新値三本足陽転値
21077.14  均衡表転換線(日足)
20774.64  ボリンジャー:-2σ(26週)
20737.40  ボリンジャー:-2σ(25日)
 
20392.58  ★日経平均株価20日終値
 
20276.66  ボリンジャー:-3σ(25日)
20197.79  ボリンジャー:-2σ(13週)
19972.23  ボリンジャー:-3σ(26週)
19222.34  ボリンジャー:-3σ(13週)

ローソク足は窓を空けて長い陰線を引き、3月26日に付けたザラ場の今年最安値20347.49円を下回り、終値でもザラ場でも今年最安値を更新した。5日線や25日線が急角度で下降する一方で、25日線との下方乖離率は5.8%と、自律反発が起きやすい5%を超えた。
 
このため、今夜の米国株が落ち着いて推移するなど外部環境次第で、21日は急落の反動高は予想される。とはいえ、一目均衡表では、基準線と転換線がともに急角度で下げ、遅行線は株価との下方乖離幅を拡大して弱気シグナルが鮮明になった。
ボリンジャーバンドでは、10月25日以来ほぼ2カ月ぶりに終値が-2σを大幅に下回り、レンジの下方拡張の可能性が増した。
 
 
 
【信用規制・解除】
 
(20日大引け後 発表分)
 
○KYCOM <9685> [JQ]
東証が21日売買分から信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上[うち現金20%以上]とする)を解除する。日証金も増担保金徴収措置を解除。
 
 

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