様子見か

3日の日経平均株価は大幅反発し、2万6215円(前週末比278円高)引けとなった。
朝方は、前週末の米国株安を受け、売りが先行した。時間外取引での米株価指数先物の下げも重しとなり、下げ幅は一時300円を超えた。
ただ、売り一巡後は、売られ過ぎ感や米株先物の持ち直しもあって押し目買いや買い戻しにプラス浮上した。後場入り後は上値が重くなる場面もあったが、先物買いを交えて一段高となり、終盤には上げ幅が280円を超えた。
この日は一時2万5621円まで突っ込み、6月20日の直近安値2万5520円を視野に入れ、いったんテクニカルリバウンドに転じたとの見方もあったが、市場では「これで目先底打ちとは言い切れず、外部環境にらみの展開に変わりはない」との声が聞かれた。
 
 
4日の東京株式市場では、様子見気分か。米金融引き締めによる景気後退懸念が根強いなか、今週は米国で3日の9月ISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況指数に続き、5日に9月ADP雇用統計、9月ISM非製造業景況指数、週末7日には米9月雇用統計など重要経済指標の発表が相次ぐ。結果次第で米国株に影響を与えるだけに、見極めたいとのムードが先行する可能性があるだろう。
 
ただ、株式市場は基本的に向かい風が強い。「中央銀行には逆らうな」の格言通りFRBが金融引き締めの手を緩めない限りは中長期上昇トレンドへの復帰は見込めないということは理解しておく必要がある。11月のFOMCで0.75%の利上げ、更に12月に0.5%引き上げるという線はかなりの部分相場は織り込んだ。問題は来年2月の利上げで打ち止めとなるのかどうか。そして投資マネーの潮目の変化は、粛々と進める量的引き締め(QT)を休止するタイミングがカギを握っていることは間違いなさそうだ。
 
(1)米国要因ではなく、場中に大きな動きが出てきて切り返したこと、
(2)安値が2万5621円までで、6月安値(25520円)に接近しながらこれを下回らなかったこと
(3)引け味が良く高値圏で終えたこと―などはかなりポジティブな動き。すぐ上に控えた5日線(26264円、3日時点、3日終値は2万6215円)を突破できれば、2万7000円台前半までは抵抗となりそうな水準が少ない。下げトレンドを脱却できるか、あすの動きが重要となるだろう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(3日現在)
 
27496.12  25日移動平均線
27422.37  均衡表転換線(週足)
27396.48  75日移動平均線
27371.50  均衡表雲下限(日足)
27371.50  均衡表基準線(週足)
27339.37  200日移動平均線
27231.97  26週移動平均線
27207.45  均衡表基準線(日足)
27153.83  新値三本足陽転値
26915.81  均衡表雲下限(週足)
26775.43  ボリンジャー:-1σ(13週)
26764.71  均衡表転換線(日足)
26722.17  ボリンジャー:-1σ(25日)
26382.63  ボリンジャー:-1σ(26週)
26292.08  6日移動平均線
 
26215.79  ★日経平均株価3日終値
 
25948.22  ボリンジャー:-2σ(25日)
25893.98  ボリンジャー:-2σ(13週)
25533.30  ボリンジャー:-2σ(26週)
25174.27  ボリンジャー:-3σ(25日)
25012.53  ボリンジャー:-3σ(13週)
24683.96  ボリンジャー:-3σ(26週)
 
ローソク足は陽線を引いてほぼ高値引けしたが、上ヒゲは下降を続ける5日移動平均線に届かず、自律反発の範囲内の上げにとどまった格好。25日線との下方乖離率は先週末の5.98%から本日は4.66%に縮小したが、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は78.14%と80%ラインを超えて「売られ過ぎ」を示唆している。このため明日4日は、下向きの25日線や26週線が大勢弱気を示唆する中で短期的な反騰局面が続く可能性が意識されよう。
 
 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次