9日のNYダウ工業株30種平均は8営業日ぶりに反落し、前日比101ドル42セント安の2万3461ドル94セントで取引を終えた。
税制改革をめぐる審議の行方が不透明になっていることから、リスク資産への投資意欲が減退している。
税制改革法案の早期成立が困難になるとの見方から、終日軟調推移。これまでの株価上昇を受けた利益確定の動きも相場の上値を抑えた
また、米労働省が朝方発表した最新週の新規失業保険申請件数が、季節調整済みで23万9000件と前週比1万件増加し、市場予想(ロイター通信調べ)の23万1000件も上回る悪い内容だった。ただ、4週間平均は23万1250件と、前週から1250件減少し、1973年3月31日以来約44年半ぶりの少なさとなった。
セクター別では、メディアやヘルスケア機器・サービスが上昇する一方で半導体・半導体製造装置や資本財が下落した。
個別銘柄では、7~9月期決算が市場予想を上回ったテレビ用ストリーミング機器のロクが46.8%高。8~10月期決算で純利益が前年同期比2.3倍増えたメーシーズが1.9%高。一方、前日に値を上げたメルクは1.3%安。純利益が予想を下回ったコールズは6.2%安と値を下げている。
NYダウ工業株30種(ドル)
23,461.94 -101.42S&P500種
2,584.62 -9.76ナスダック
6,750.053 -39.065NY原油(ドル/バレル)
57.03 +0.22円・ドル
113.42 – 113.43 -0.09
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物(円建て)は反落した。12月物は前日比300円安の2万2645円で引けた。9日の大阪取引所の終値を255円下回った。
NYダウ工業株30種平均が下落し、これを嫌気する売りが日経平均先物にも広がった。この日の12月物の安値は2万2320円、高値は2万3430円だった。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
22645 ( -255 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
22660 ( -240 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7484.10(ー45.62)
FTSE100種総合株価指数は反落した。前日8日の終値に比べ45.62ポイント安の7484.10で引けた。
鉱業株とファッションのバーバリー・グループの下げが指数を押し下げ、構成銘柄の約7割が下落した。
バーバリーは10%近く下がった。上期増益を発表したものの、販売戦略の変更が嫌気された。銅価格の下落を受けて鉱業株も売られ、リオ・ティントとBHPビリトンの下げが目立った。バラット・ディベロップメンツとパーシモンの下げが目立った。シャイアーなど医薬品株も下がった。
アナリストが株価目標を引き下げた小売りのマークス・アンド・スペンサー(M&S)も売られた。
半面、情報・出版のインフォーマは4%超上がった。1~10月の増収に加え、各部門の良好な見通しを示したことが好感された。携帯電話サービスのボーダフォン・グループも上昇した。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX13182.56(-199.86)
ドイツ株式指数(DAX)は大幅反落した。終値は前日比199.86ポイント安の13182.56だった。午後に一段安となった。
放送大手のプロジーベンザット1メディアは9%超下がった。通期業績見通しを引き下げたことが響いた。四半期決算を発表したアディダスの下げも4%超下落した。重電のシーメンスの下げも大きかった。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5407.75(-63.68)
フランスの株価指数CAC40の終値が前日8日に比べて1%以上下落した。
